新型コロナでも負けない!海外の休校対策と自宅学習事情 ―フランス編―|こども教育総合研究所
ヒューマンアカデミー こども教育総合研究所

新型コロナでも負けない!海外の休校対策と自宅学習事情 ―フランス編―

2020/04/13

新型コロナウイルス感染症に罹患された方々に、謹んでお見舞い申し上げますとともに、一日も早いご快復を心よりお祈り申し上げます。

新型コロナウイルスの感染拡大により、世界中で、休校や外出規制などの措置がとられています。
ヒューマンアカデミーこども教育総合研究所では、日々大変な思いをされている保護者の皆さまや子どもたちに寄り添っていきたいという想いから、世界各地の海外特派員による現地レポートの紹介を通して、世界中で前向きに頑張る人々のノウハウやメッセージをお届けしたいと考えております。
「こんな考え方あったんだ」や「世界でも同じように頑張っている人がいるんだ」など、日々の生活のヒントにしていただけるよう、各地のリレー形式で記事をお届けしてまいります。


フランスの現地レポート

先月17日からフランス全土で行われている外出制限について、今月15日までとしていた期限を延長したフランス。日本同様、制限のある生活が続くフランスに在住の日本語講師・緒方先生より、自粛や休校が続く中での自宅学習の取り組みや、家族でできるおすすめの気分転換などを教えていただきました。

子どもたちの自宅学習を支えるのは学校の遠隔授業と「お父さん先生」「お母さん先生」!

私たちはフランスの小さな村に暮らしていますが、学校の先生が週2~3回、算数の遠隔授業を行ってくれます。
7月のはじめに年度が終わるフランスでは、4月は勉強の内容も佳境に差しかかっているところなので、親たちは子どもたちの学力を心配しています。

ただ、この遠隔授業ですが、すべての学校で行われているわけではありません。
知り合いの学区では、先生からときどき電話がきて、家庭での勉強状況を知らせることはあるものの、遠隔授業は行っていないようです。

遠隔授業とは別に、学校のブログにアップされている課題を、子どもたちは「お父さん先生」「お母さん先生」といっしょに毎日行います。
フランスでは、これまでも親が子どもの宿題を手伝う習慣があったので家庭でのこういった取り組みもスムーズですが、より一層、親たちが積極的に関わっています。

また、学校の先生からはCNED(フランス国立遠隔教育センター (Centre national d'enseignement à distance)のサイトも有効に活用するように言われています。
これは、生徒の学年に応じて、音楽、体育、社会、理科、アートなどの自習ができるサイトです。

ほかにも各個人個人で、無料の学習サイトから漢字の練習帳や計算問題などを見つけ、その問題をアレンジして手書きの問題を作ることもあります。
親が簡単な問題を考えたり、お話を絵に描いてみたり。朝の勉強はだいたい1時間ぐらいでしょうか。日によっていろいろなことをやり、作り手である親も楽しみながらできるように(重要なポイント!)しています。

家の中でゲーム感覚でできる「ごっこ遊び」。そして実は「ラジオ体操」も!

フランスでは、外出許可書があれば、健康維持のためのちょっとした外出が許可されています。運よく我が家の裏にはちょっとした雑木林があるので、在宅勤務の合間や、家で娘が退屈すると、散歩に出ます。

いつも同じ雑木林に行って帰ってくるだけですが、新しい木に登ったり、その木に名前をつけたり、その名前の由来を勝手に考えたり、木を家に見立てて、ここは椅子、ここはテーブルなどと「想像力」を掻き立てるようなストーリーをつくったりしています。
飛んでいる蝶に名前をつけたり、昨日は咲いていなかった花を写真に納めたり、スマホのカメラで遠くから木の写真を撮って、それがどの木なのかをあてっこしたり。
今までの日常的な風景のなかでも意識的にワクワク感を見つけることで、散歩も楽しい気持ちになれます。

夫の会社も部分的にクローズしているため、娘は夫ともよく遊びます。バケツのような不要の入れ物でバスケットボールのかごを作り、バスケをするのにはまっています。

家では小さなテントを張って「キャンプごっこ」や、何かを隠して「宝探しごっこ」、暗号の手紙を書いて、「謎解きゲーム」など身近な中でも楽しめることがたくさんあることに気づきました!

そして私自身、実は朝から「ラジオ体操」をはじめました!娘にも「いっしょにやろう!」と誘ってるのですが、「恥ずかしいから嫌」と今はお断り中…(笑)。
私も日本語講師として遠隔授業を行うため、こういった娘との時間がいい息抜きになっています。

「偏らず」「時短で」。家での料理バリエーション奮闘中!

現在までのところ、必要なときに買い物には出かけられるため食材が少ない、手に入らないなどの状況はありませんが、夫が買い物に出かけると、食材が偏ってしまうことも…。気が付けば、キャベツが3玉!!!(笑)栄養バランスも考えていろいろと作りたい気持ちもありますが、在宅勤務をしているため、仕事の時間との効率も考えあまり料理だけに時間をかけすぎないように気を付けています。
また、これまではあまり使ってこなかった「魚の缶詰」などもフルに使ってみたり。これが組み合わせて使ってみるとおいしいメニューに!買いすぎたキャベツも魚の缶詰と合わせたりしてココで大活躍です!(笑)

発想を変えたら「こんなことができる」「あんなこともできる」に!

外出が制限されているので、「これもできない…」「あれもできない…」とネガティブに考えてしまいがち。思い切って今だからこそ、発想を変えて「こんなこともできる!」「あんなこともできる!!」と、これまでやってこなかったことをはじめてみると、意外と新しいことに気づけます!しかも気持ちがポジティブになれると思います。
実際フランスでも今回の外出制限を機に新しいことをはじめた方も多く、外国語をはじめる方、趣味を見つけた方なども多いですよ。
ふと気がつくと、テレビやネットに釘付けになってしまうことも多いかと思いますが、日常に埋もれていた何かがきっとあると思うので、視点を変えて家の中を観察してみたり、ぐちゃぐちゃになっていた書類や本棚を整理してみたり、できることから少しずつはじめてみると、おもしろいことと出会えるのではないかと思います。

次は北米(カナダ・アメリカ)の番です!

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