将来活躍するために必要なスキルとは?子どもたちが、「今」できるトレーニング|こども教育総合研究所
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将来活躍するために必要なスキルとは?子どもたちが、「今」できるトレーニング

2020/08/31

AIや5Gといった技術革新やグローバル化が進み、私たちの生活には日々変化が起きています。社会の変化とともに、これまで当たり前だった仕事が機械に代替され、一方で新たに注目を浴びる職業も登場してきています。すでに2011年には米国研究者が「将来、子どもたちの65%が今はない職業に就くだろう」という予想を語っており、AIやロボットによる職業代替が話題になりました(注1)

今回は、変化し続ける社会で、今の子どもたちが将来活躍し続けるために必要とされている、「21世紀型スキル」について、その内容とスキルを身につける方法をお伝えします。

AI時代に活躍するための「21世紀型スキル」とは

「21世紀型スキル」は、2009年にATC21S(Assessment and Teaching in 21st Century Skills)という、政府や大学、インテルやマイクロソフトなどの有名企業が参画する国際教育プロジェクトで定められました。

「21世紀型スキル」は、若者たちが次世代を担い生きていくために必要なスキルとして、4種類10項目が挙げられています。例えば、問題解決における思考能力やコミュニケーション能力といったものも21世紀型スキルです。

 

21世紀型スキル」

豊かな思考力(Ways of Thinking)

  • 創造性とイノベーション
  • クリティカルシンキング
  • 学び方の学習・メタ知識

 

巧みな仕事の方法(Ways of Working)

  • コミュニケーション
  • チームワーク

 

インターネットへの理解(Tools for Working)

  • 情報リテラシー
  • ICTリテラシー

 

社会生活を営む技術(Ways of Living in the World)

  • 地域・国際社会での市民性
  • 人生設計・キャリア設計
  • 個人的・社会的責任(文化についての知識と理解)

 

「21世紀型スキル」の中でも、思考力やコミュニケーション能力、社会生活を営む技術に分類されるスキルは一朝一夕で身につかないため、子どものうちから鍛えておくことが大切です。また、「21世紀型スキル」は子どもだけで伸ばすことが難しく、家族など周囲のサポートが必要になります。では、大人は子どものためにどのようなことを心掛けるとよいのでしょうか?「21世紀型スキル」の4分類から、それぞれのスキルの伸ばし方をご紹介します。

豊かな思考力(Ways of Thinking)の育て方

豊かな思考力とは、自分の中の「思考の引き出し」から最善のアイデアを出し、問題解決に結びつけることができる力のことを言います。思考力は、これまでの自分の考えや概念を覆してくれるような新しい考え方にたくさん触れることで鍛えられます。そのため、子どものうちに新しい環境へ飛び込ませてみることが、思考力を伸ばす大切なステップになります。

ご家庭や小学校など慣れ親しんで安心できるコミュニティに留まらず、習い事やスポーツクラブ、ボランティア団体などで他人と触れ合う機会を積極的に作ってあげましょう。異なる価値観や考え方を持つ人と関わることで、子どもの視野を広げ思考力を鍛えられるだけでなく、人とうまく話すためのコミュニケーション能力を育てることもできるかもしれません。

仕事の方法(コミュニケーション・チームワーク)の育て方

コミュニケーションやチームワークは学校のグループ学習や、就職した時にも欠かせないスキルです。なかでもコミュニケーション能力は、自分のアイデアを人に伝える上で重要なスキルです。コミュニケーション能力は日々の積み重ねや実践で身につくため、すぐに上達するものではありません。

そこで、まずはコミュニケーションの土台であり、自分の思考を表現するための材料でもある「語彙力」を伸ばすことから初めてみてはいかがでしょうか。一般的に語彙力は、本や新聞など活字を読み、たくさんの言葉や表現にふれることで鍛えられると言われています。しかし、いくら語彙を覚えても使わない限り身につきません。そこで、大人たちが意識的に普段の生活の中で子どもが語彙をアウトプットできる機会を作ることが大切です。子どもと会話をする時は、同じ意味でも違う単語を積極的に使って、大人が語彙の使い方を示してあげると、良いお手本にもなります。子どもがつい使ってしまいがちな擬音語や「ヤバイ」のようなワカモノ言葉をなるべく用いない会話を促しましょう。

仕事のツール(情報リテラシー)への理解の育て方

「リテラシー」とは、与えられた情報や物事を適切に解釈し、応用や活用する能力のことを指します。情報リテラシーやICTリテラシーは、インターネット上で情報をやり取りする場面で必ず必要となる能力です。インターネットが当たり前となった今、膨大なインターネット情報の正しさを自分で判断できない人が多くなっていることが問題視されています。たくさんの情報の中から、自分が求める情報を見つけられるようになるためには、インターネットについての正しい理解が必要です。お子さまがインターネットを使うようになったら、まずはインターネットの便利さやメリットだけでなく、危険性やマナーを学ばせましょう。インターネット上にある無料のインターネットスキル診断などを活用して、親子の情報リテラシーをチェックしてみることもできます。

情報リテラシーについて学んでも、その知識を使って行動することは子どもにとって簡単ではありません。そこでまずは、親子で一緒にインターネット使用の家族ルールを作ることから始めてみても良いかもしれません。ルール作りを任されると、子どもは自然とネットリテラシーに興味を持つようになるのではないでしょうか。自分から進んでインターネットの危険性やマナーを学ぶための第一歩として、ぜひチャレンジしてみてください。

子どもの意思決定能力の育て方

YouTuberのように10年前にはなかった職業が注目を集める中、新しい仕事や働き方は今後も増えていくかもしれません。どのお子さまにも、自分が「何をしたいのか」「どうなりたいのか」「どう生きたいのか」を真剣に考える時が訪れるでしょう。自分の生き方や将来について考える時に手がかりとなるのは、自分の好きなことや興味・関心です。早いうちから子どもの「好き」や「チャレンジ」を応援して、将来何になりたいかを考えるきっかけを与えてあげることが大切です。

例えば、三日坊主でも良いので、お子さまの挑戦を応援してみましょう。三日間という短い間であっても、チャレンジした経験は将来の人生設計の材料になります。子どもにさまざまな経験をたくさんさせることで、子どもが将来夢中になる物事に出会うきっかけを作ってあげられるかもしれません。


21世紀型スキルは、「時代を生き抜く力」になるため、一度身につけると一生役立つスキルともいえます。周りの大人たちの関わり方次第で、子どもが持つ力を大きく伸ばすこともできるので、語彙力を鍛える方法や、「好きなこと」にチャレンジさせる方法などを少しずつ意識して、お子さまとの毎日を過ごしてみませんか?

 

(注1)参照:日経クロステック「今は存在しない職業への準備ーー「21世紀型スキル」

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