知っておきたい!子どもの「非認知能力」の育て方と測り方とは?
2021/02/08
「非認知能力」について、なんとなく聞いたことはあるけど、本当に必要なの?と思われている方も多いかもしれません。
そこで今回は、「非認知能力とはなにか?なぜ重要だとされているのか?」と「非認知能力の伸ばし方と測り方」を、前編と後編に分けて取り上げたいと思います。
今回の記事を通して、なんとなく知っているつもりだった「非認知能力」についての理解を深めて、ぜひお子さまの理解に役立ててみてください。
知っているようで知らない?「非認知能力」とは
人の能力は「認知能力(Cognitive Skills)」と「非認知能力(Noncognitive Skills)」に分けることができます。
「国語のテストが90点だった」「50メートル走が10秒だった」といった、数値化しやすい能力を「認知能力」という一方で、「コミュニケーション能力」や「粘り強さ」といった目には見えにくい・数値化しにくい能力を「非認知能力」といいます。
【非認知能力の例】
- 忍耐力
- コミュニケーション能力
- 信頼性
- 自尊心
- 自己肯定感
- 逆境への耐性
- 共感力
- 謙虚さ
他にも、リーダーシップや達成力、社会性や課題解決力など、数多くの能力が「非認知能力」に分類できますが、キーワードになるのは「生きる力」ではないでしょうか。
なぜ「非認知能力」が重要視されているのか?
「非認知能力」は学校や社会に出てからの「生きる力」に結び付くことから、重要視する必要があることは想像できますが、実は最近まで、こういったスキルへの評価はほとんどされてきませんでした。非認知能力とされるスキルのほとんどが、学校で行うテストの点数で評価することが難しいことも理由の一つと言われています。したがって、学校での保護者面談などで先生からお子さまの「忍耐強さ」や「自尊心」について口頭で伝えられたとしても、お子さまの今後にどのように活かしたらよいだろう、と思われたかたもいらっしゃるかもしれません。
しかし最近では、教育関係者だけでなく、経済学者や心理学者も非認知能力を「学歴、仕事の成功、健康面においてIQに匹敵するスキル(注1)」として評価するようになっています。つまり、「非認知能力」は将来の成功につながるスキルとして注目されはじめてきたのです。
この非認知スキルは、遺伝などで生まれた時から備わっているのではなく、経験や体験によって身につけていくスキルです。お子さまのためにも、非認知能力が身につくような体験をさせてあげたいですね。
後編では、「今日からでも遅くない!非認知能力の育て方」と「非認知能力をはかる最新の取り組み」についてご紹介します。この記事の続きが気になった方は、ぜひ「こども総研メンバー」に登録してみてください!
(注1)参照:Tim Kautz, James J. Heckman, Ron Diris, Bas ter Weel, and Lex Borghans (2014), Fostering and Measuring Skills: Improving Cognitive and Non-Cognitive Skills to Promote Lifetime Success.