今日から君もプログラマー!ヒューマンアカデミーこどもプログラミング教室×IchigoJam 体験ワークショップレポート|こども教育総合研究所
ヒューマンアカデミー こども教育総合研究所

2020年2月に追手門学院大手前中・高等学校6F大手前ホールにて、小学生のお子さまを対象にしたプログラミングの体験ワークショップを行いました。今回は、こども向けプログラミング入門用ワンボードマイコン《IchigoJam》シリーズのコンピュータ《IchigoDyhook》、《IchigoDake》でプログラミングをすることによってゲームが作れる《Danbun Games for IchigoJam》を使って実施。真剣にプログラミングに取り組む子どもたちの様子が見られました。


ワークショップスタート!

体験ワークショップに集まったのは4名の男の子。小さなコンピュータと教材が用意された机の前にちょこんと座り、ワークショップの始まりを待っています。「これからどんなことが始まるんだろう?」「僕にできるかな?」ワクワクと不安が入り交じったような表情を浮かべていました。

時間になって、いよいよワークショップスタート。講師である三浦先生が前に立ち「今日はゲームづくりをしますよ!」と話し始めました。子どもたちの緊張をほぐすために、まずはウォーミングアップ。自己紹介と自分の好きなものをシェアしました。中には、先生がハマっている最近流行りのマンガが好きな子も。好きなものが一緒で先生も嬉しそうでした。

最初に作るゲームは『縄跳びさっちゃん』。どんなゲームができるのか、実際にプレイして確認しました。画面下部の白い棒が縄で、中央の記号のようなものがさっちゃん。コンピュータのスペースキーを押すと、さっちゃんがジャンプする仕組みになっているようです。白い棒(縄)は一定の速さで左右に動くので、棒(縄)がさっちゃんに近づいてきたら、タイミングを合わせてスペースキーをプッシュ!棒を飛び越える毎に1回とカウントされ、得点が加算されるます。最初は「むずかしい」と言っていた子どもたちもすぐに要領を掴み、中には70回飛べた子もいました。

「このゲームではどんなことができましたか?」と三浦先生。「動く!」「得点がついた!」「自分の手で操作した!」など、子どもたちも積極的に問いかけに答えます。「そうですね。画面に表示・動かす・ジャンプする・点数をつける・縄にひっかかったらゲームオーバー。ゲームはこのような様々な要素が積み重なってできています。その要素はコンピュータに文字を入力することで作れます。それを僕たちは“命令”と言っているよ。今日はみんなにこのコンピュータで命令を書いてもらって、ゲームを作ってもらおうと思います」

ゲームを作り始める前に、今日のゲーム作りで使うBASICというプログラミング言語でプログラムを入力するための基本操作を学習。試しに、コンピュータについているLEDを光らせたり、消したり、点滅させたりするプログラムを作ってみました。コンピュータに入力した英数字を見て、どんなことが起こるのか予想のつく子も。英数字が長くなると入力に苦戦するようで、丁寧に動かし方を説明したり、講師やスタッフが見て回りながらサポートしました。

いよいよ『縄跳びさっちゃん』ゲームづくりスタート!子どもたちはみんなもくもくとコンピュータに命令を打ち込んでいました。早い子は15分程で「できた!」と完成の声をあげていましたが、大体20〜30分程で全ての子どもたちが入力を終えました。早速プログラムを動かしてゲームが完成しているかチェック。正しく動くことを確認した後は、ゲームで遊んで高得点を目指したり、テキストに載っている「かいぞうのヒント」をもとに改造にチャレンジしたり、各々自分の作った『縄跳びさっちゃん』を楽しんでいました。

ワークショップ後半は難易度が上がります

ワークショップの後半は、6種類のゲームの中から好きなゲームを選んでもらい、『縄跳びさっちゃん』と同様にもう一つゲームを作ってもらいました。モグラたたきゲームや地中探検ゲームなど、種類はバラエティに富んでいます。子どもたちはあれこれと悩んだ末に作るゲームを決め、またもくもくとコンピュータに英数字を打ち込み始めました。「むずかしい…」とため息をもらす子もいましたが、講師やスタッフだけでなく保護者の方にも協力してもらいながら、懸命にプログラミングと向き合っていました。

プログラムで自動操縦するドローンのデモ飛行

子どもたちの集中力が切れかかってきた頃、息抜きにドローンの飛行デモを行いました。子どもたちが使っているコンピュータにプログラムを入力すると、コントローラーで操縦しなくても命令通りに飛行するというのです!三浦先生の「お願いします!」という掛け声で、3台のドローンがふわっと宙に浮かび上がります。ブーンと音を立ててドローンが空中を飛行し、子どもたちは「わあ!」と声をあげました。ドローンが着地すると、会場からは自然と拍手が沸き起こりました。

ここで飛ばしたドローンは、ここまでの講座で習ってきたプログラミングで命令をして飛ばしているという説明を、子どもたちは真剣な表情で聞いていました。

リフレッシュできたところで、ゲームづくり再開。完成したお子さんもおり、先生やスタッフ、保護者の方に作ったゲームを試してもらっていました。笑い声が起こったり、改造のアドバイスをもらったり、子どもたちは完成したゲームに満足げな様子でした。全体を通して2時間以上集中してコンピュータに向き合っていた子どもたち。保護者の方も「こんなに集中してできるなんて!」と感心しておられました。

ワークショップの最後は今日のおさらいです

最初にやったことを覚えているか問いかけると、子どもたちはすっかり忘れてしまっているよう…。「最初は自己紹介をやったんじゃない?」というお子さんの回答には笑い声が起こっていました。「最初はエルチカ(※LEDライトをチカチカと点滅させるプログラムのこと)だよ〜忘れないでね!」もちろん自己紹介タイムもあったのですが、三浦先生が求めていたのは別の回答だったようですね。

「今日、2つのゲームを作るのにとても大変な思いをしました。普段みんながお家で遊んでいるようなゲームは、もっと作るのが難しくてたくさんの時間がかかっているんですよ。そう思うと、あのゲームを作っている人たちってすごいよね!」先生の言葉に、子どもたちはうんうんと頷いていました。自分で1からゲームを作ることでその大変さを痛感し、これからはもっと大切に遊ぼうと心に誓ったのではないでしょうか。

ワークショップの締めくくりには、先生から激励の言葉もありました。「みんな時間内にゲームを完成させていたし、改造するところまでできていて、素晴らしいと思いました。今日、みんなはプログラムを入力してゲームを作ったんだよ。みんなは立派なプログラマーです!」先生から認められて、自信に満ちた嬉しそうな表情を見せる子どもたち。今日ここに誕生した小さなプログラマーは、これから一体どんな道に進んでいくのでしょうか。彼らの活躍が今から楽しみでなりません。

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執筆:ヒューマンアカデミーこども教育総合研究所 編集部

ヒューマンアカデミーこども教育総合研究所 編集部

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