多種多様な生き物たち
エアコンや扇風機、冷たい飲み物やアイス…私たちは様々なアイテムを駆使しながらこの暑さを耐え抜きました。
まずは、上手に対応した自分たちを褒めてあげたいですね。
生き物も、周りの環境にあわせて身体の仕組みを変えたり工夫したりしてきました。
様々な特徴を持つ動物たち
- 体は緑色、目は真っ赤なカエル
- いざという時、体からとげを出すトカゲ
- 細長い足がたくさんあって、背中に14本のとげを持つ虫
私は「サイエンス」のせかいのプリンセス「リカ」よ。
クイズの答えはわかったかしら?
正解は、
全部
でした!
ちょっとずるいクイズだったわね。
ここからは、先生に教えてもらいましょう。
様々な特徴を持つ動物たち
1の「体は緑色、目は真っ赤なカエル」は、アカメアマガエルといいます。
その名の通り、カエルの仲間で昆虫などを食べます。
体長は3~7cm、夜は体が乾燥しないように手足を折りたたむようにして眠ります。
目が赤い理由は、敵と遭遇した時にその目を大きく見開いて、敵を一瞬でもひるませるためだと言われています。
確かに赤い目でにらまれたら怖いわ…!
2の「いざという時、体からとげを出すトカゲ」は、イベリアトゲイモリといいます。
まん丸な目がキュートなイモリですが、全長は17~20cm、大きいものだと30cmにもなります。
驚くべきはその防衛機能、イベリアトゲイモリはつかまれたり敵に食べられそうになったりすると、体の中からとげを出します。
このとげ、実は「ろっ骨」なんです。
しかも、体から分泌される毒も含まれているというのですから、なかなか恐ろしい武器です。
どうして体からろっ骨を出しても、イベリアトゲイモリは死なないのかって?
イモリの仲間は、再生能力に優れているため皮膚からとげが出たくらいでは死なないからです。
なんてタフなの…
「細長い足がたくさんあって、背中に14本のとげを持つ虫」。
これはいかにも妖怪のような…空想の生き物のようですが、実は約5億年前のカンブリア紀に生息していた生き物。
その名も、ハルキゲニア!
名前だけで、なんだか強そう!
ハルキゲニアは海に生息していた、足があるぜん虫(ミミズなど、体が細く、ぜん動により移動する虫のこと)です。
なんと大きいものだと1~5mのものも!
細長い足で海底を移動し、動物などの死骸を食べ、背中の鋭いとげで大きな敵から身を守ったといわれています。
これは…すごい姿ね!
動物たちは敵から身を守るために進化した
ちょっと変わった3つの生き物を紹介しましたが、共通しているのは「敵から身を守る機能・行動」を身に付けていたということです。
なるほど。
身近な生き物だと、亀の甲羅、イヌの牙、リスの鋭い爪…などがあげられます。
虫だと、コノハムシやハナカマキリなど、本物の葉や花と見間違えるほど擬態の上手な仲間もいます。
また、深海の魚や生物は意外にもド派手な赤色のものが多いのです。
これは、海が深くなればなるほど赤い光が届かなくなり赤色が黒っぽく見える、という光の性質をうまく利用して敵に見つからないようにしているのです。
生き物の生態は素晴らしく複雑で、すべてに意味があるように、自分たちの子孫を残すために様々な進化をとげてきました。
すごい進化だわ!でも、私たち人間は、そのような生き物に比べると、鋭い爪も牙も甲羅もないわね。
なんて弱々しい…と思うことなかれ、私たちには考える頭と言葉を使ったコミュニケーションがあります。
嫌な相手から身を守るためには「やめて」と一言いったり、そーっと距離を置いたりすることもできます。
ただでさえ毎日暑くて過酷な環境の中で頑張って生活しているのですから、自分や大切な人たちと楽しく温かで心落ち着く時間を多くもちたいものです。