水とお湯、どちらが重い?
これだけ毎日外が寒いと、あったか~いお湯に浸かりたくなるもの。
熱いお湯が入った水風船を入れました。
結果は、どうなる?
- 冷たい水風船が浮いて、お湯の水風船は沈んだ
- お湯の水風船が浮いて、冷たい水風船は沈んだ
- 両方とも浮いた
- 両方とも沈んだ
私は「サイエンス」のせかいのプリンセス「リカ」よ。
クイズの答えはわかったかしら?正解は…
【2. お湯の水風船が浮いて、冷たい水風船は沈んだ】
でした!
ここからは、先生に教えてもらいましょう。
答えは分子と密度の関係
ちょっと簡単でしたか?
皆さんもお風呂にお湯を溜めた次の日、そーっと足を入れてみると、上の方は温かいのに下の方は冷たい、といった経験をしたことはありませんか。
そういえば、そんなこともあったわね。
これは、分子と密度が関係しています。
あるゆるものは分子でできています。
熱いお湯は、中の分子が元気よく動き回ります。
そのため、分子の間に隙間ができています。
イメージいうと、中身がすかすかな状態です。
この中身が詰まっていない状態を「密度が低い」と言います。
一方、冷たい水は分子があまり動き回らないため、分子同士がギュッと集まっています。
この、中身がぎっしり詰まっている状態を「密度が高い」と言います。
100円ショップで売っているようなフワフワの紙粘土と、小学校の図工で使うようなどっしりした油ねん土のイメージです。
そして、密度が高いものほど下にいきます。
なので、水の中に冷たい水風船と熱いお湯の水風船を入れると、密度の高い冷たい水風船が沈む、というわけです。
(ちなみに、この状態で放っておくとまた結果が変わってきます。水風船とお湯風船、水槽の水の温度が均一になってきますからね)
そういうことなのね!
甘いものは沈む!? 浮き沈み
また、この現象は空気でも同じことが起きています。
エアコンをつけると、温かい空気は上に、冷たい空気は下に行きますね。
これも密度が関係しているのですよ。
エアコンで暖房を使う際には、冬でも扇風機を使って室内の温度を一定に保つ方法もありますね。
たしかに、扇風機を使うと効率よく暖まると聞いたことがあるわ。
このような水に浮く・沈むという現象には、密度だけでなく、浮力などさまざまな視点が関わっています。
その視点の1つに「糖度」があります。
同じ果物でも、甘さの度合いである糖度が浮く・沈むに関係しているのです。
糖度が高いほどショ糖がふくまれており、密度が高くなるため水に沈みます。
ただし「甘い果物は沈む!」と果物屋さんに水槽を持ち込まないでくださいね!
実際、あるスーパーではトマト売り場の近くに「水の中に入れてみてね」と水槽が用意されていたようですが…
それもおもしろいわね!でも、水槽を持ち込むのはやめておくわ笑
科学の目で、新たな世界に足を踏み入れよう
何も正解だけを知っておいてほしいわけではありませんよ。
大切なことは、科学の目をもって「どうしてこうなるんだろう?」と自分の頭で考えることです。
正解だけを知って分かった気になってしまうほど、もったいないことはありません。
予想して、やってみて、結果から考える、そしてわかったことを元に、次の新たな世界に足を踏み入れます。
日々の生活の中に、その視点をちょこっといれるだけで、より密度の高い日常になると思いませんか?
はーい!みなさんもぜひ意識してみてね!