夏の自由研究に!小学生が観察できる身近な科学
2024/07/01
夏休みの宿題の定番といえば自由研究ですが、テーマを探すのに時間がかかってしまう小学生も多いのではないでしょうか。さまざまなテーマの中でも小学生におすすめなのが、思考力や好奇心を育む「科学」をテーマにした自由研究です。
そこで今回は、小学生が科学にふれるメリットや、日常生活の中で手軽に楽しく実践しやすい自由研究のアイデア、学びにつなげるためのポイントをご紹介します。
科学にふれるメリット
まず、小学生が自由研究のテーマを科学にするメリットをご紹介します。
- 好奇心が育まれる
小学生が自由研究を通し、食べ物や植物、からだの仕組みなどの身近な科学に親しむことで、日常の不思議に対する好奇心が刺激されます。
(例)水と油が混ざらない不思議を探る自由研究
「どうして水と油は混ざらないの?」→「瓶に入れて混ぜてみよう」→「やっぱり混ざらない」→「振ってみよう」→「振ってみたら混ざった」→「振った後に置いておいたらどうなるかな?」「油を多くしたらどうなるかな?」
このように、なぜ?どうして?を考え、実験したり観察したりする中で得られた新しい発見から「じゃあどうすればいい?」「こうしたらどうなるだろう?」といった新たな疑問につながります。自由研究を通じて科学に向き合い探求することは、豊かな好奇心を育み、自発的に学ぼうとする姿勢や幅広い知識、行動力も身につくでしょう。
- 思考力が鍛えられる
小学生が自由研究を通し、実験や観察で気づいた科学現象の理由を調べたり推論したりすることで、リサーチ能力や論理的思考力が鍛えられます。
リサーチ能力の例
・自由研究のテーマについて、関係する本を探して読んでみよう
・なぜこうなったのか、インターネットで調べてみよう
論理的思考力の例
・自由研究で行った実験や観察の結果と、自分で調べた内容を合わせて考えられる
科学現象について調べる方法を考えてリサーチし、自由研究の結果を組み合わせて結論を導きだす中で、自分で情報を整理し考える力が身につきます。
- 理科が好きになる
自由研究で科学にふれ、実験や観察を通して科学現象がおもしろいと感じると「もっと知りたい」と思う気持ちも強くなります。学校で習う理科も「なんでこうなるんだろう?」「もっと知りたい!」といった好奇心や学ぶ意欲が増し、楽しく取り組めるでしょう。
自由研究におすすめの調査テーマを紹介
小学生の自由研究におすすめの調査テーマと、自由研究のポイントをご紹介します。
食品に関する自由研究テーマの例
1.どうしてバナナは色が変わるの?
自由研究のポイント:空気にふれるとバナナの色はどう変化するか、室温と冷蔵庫で色の変化に違いがあるか、そのままの状態とラップをするのとで色の変化に違いはあるかなどを観察する
2.どうしてりんごは色が変わるの?
自由研究のポイント:空気にふれるとりんごの色はどう変化するか、水・砂糖水・塩水などの液体にりんごを浸けると色の変化に違いはあるかなどを観察する
3.梅干しはどうして酸っぱいの?
自由研究のポイント:梅から梅干しを手作りする、梅干しの酸っぱさの成分を調べる
4.納豆はどうしてねばねばしているの?
自由研究のポイント:大豆を発酵させて納豆を作り、納豆になる過程を観察する、ネバネバの成分を調べる
5.透明なのに味がする飲み物があるのはなぜ?
自由研究のポイント:砂糖・塩などを水に溶かして飲み物を作り色の変化を観察する、色が付いた飲み物の色の成分と味の成分の違いを調べる
植物に関する自由研究テーマの例
1.同じあじさいの花でもピンク色や青色があるのはどうして?
自由研究のポイント:あじさいの花の色が違う理由を調べる、色の違うあじさいが咲いている場所の土を調べる
2.どうしてひまわりはみんな同じ方を向いて咲くの?
自由研究のポイント:ひまわりが同じ方を向いて咲く理由を調べる、実際のひまわりがどの方向を向いているかを観察する
3.すいかは野菜?果物?
自由研究のポイント:すいかは野菜と果物のどちらに分類されるのか調べる、野菜と果物の分類方法を調べる、すいかの種を発芽させて観察する
4.トマトはどうしてまるいの?
自由研究のポイント:トマトはなぜ丸いのか調べる、さまざまなトマトの形を観察する
5.ブロッコリーは植物のどの部分?
自由研究のポイント:ブロッコリーは植物のどの部分に分類されるのか調べる、部分ごとの味や食感の違いなどを観察する
からだに関する自由研究テーマの例
1.どうしてかき氷を食べると頭が痛くなるの?
自由研究のポイント:冷たいものを食べると頭が痛くなる仕組みや対処法を調べる、実際に対処法を試し様子を観察する
2.どうして玉ねぎが目に染みるの?
自由研究のポイント:玉ねぎが目に染みる理由や対処法を調べる、対処法を試し様子を観察する
3.眠くなるのはどういう仕組みなの?
自由研究のポイント:眠くなる仕組みを調べる、どんなときに眠くなるか、眠いときの自分のからだの状態を観察する
4.夏バテはどういう仕組みなの?
自由研究のポイント:夏バテする原因・夏バテしているときのからだの状態・夏バテ対策などを調べる
5.熱中症はどういう仕組みなの?
自由研究のポイント:熱中症の原因や熱中症になりやすい環境、熱中症対策などを調べる
天体に関する自由研究テーマの例
1.昼と夜はどうして順番にくるの?
自由研究のポイント:昼と夜の仕組みを調べる、時間ごとの太陽の動きと空の明るさを観察する
2.どうして夏が暑かったり冬が寒かったりするの?
自由研究のポイント:季節が変わる仕組みを調べる
3.季節によって見える星座が違うのはなぜ?
自由研究のポイント:季節によって見える星座が異なる理由、季節ごとに見える星座を調べる
4.どうして月の形が変わるの?
自由研究のポイント:月の満ち欠けの仕組みを調べる、毎日同じ時間帯で月の形を観察し変化を観察する
5.どうして季節によって見える星座が違うの?
自由研究のポイント:夏や冬の星座を調べる、星座の見え方について調べる
実際に自由研究の実験・観察をする際は、保護者の方と一緒に安全に配慮して行いましょう。なお、自由研究には夏の単発講座を活用するのもおすすめです。専門知識を持った先生と一緒に実験ができるので、楽しみながら理解を深められます。
ヒューマンアカデミージュニアでは、夏休みにおすすめな1回完結型のオンライン授業を行っています。身近な科学の不思議を体験してみたい方は、こちらから詳細をチェックしてみてください。
自由研究を学びにつなげるポイントとは
科学の観察を小学生の成長につなげるためには「仮説→実験→検証」のフローを大切にしながら取り組むことがポイントです。
自由研究の調査テーマを決めたら、まずは「こういう理由でこの実験や観察はこうなりそう」という仮説を立てましょう。仮説を立てたら実際に実験や観察を行い、結果を通して仮説と答え合わせをします。自分が立てた仮説が当たったか、外れたならその理由を検証しましょう。
例えば、バナナを自由研究の調査テーマに決め「バナナは空気にふれるから色が黒くなる」といった仮説を立てたとします。次に、実験の過程でバナナは空気にふれると色が変化するのかを観察し、仮説が当たったか外れたかを検証する、というような流れで行ってみましょう。
仮説→実験→検証のプロセスを踏み自由研究を進めることで、自分で考える力や科学に対する興味をさらに引き出すことができます。前述したバナナの観察であれば、検証結果からさらに考え「空気に触れなければバナナの色は変わらないのか?」「空気にふれるとなぜバナナは黒くなるのか」などに興味が湧き、さらに学びを広げていけるでしょう。
このような観察や実験が好きな小学生の場合は、科学教室の習い事に通わせるのもおすすめです。科学教室では、木のモデル作りやろ過、光の性質の体験など、マンネリ化しないおもしろいトピックが用意されています。小学生の好奇心をくすぐり、科学学習への意欲につなげることができるでしょう。
ヒューマンアカデミージュニアのサイエンスゲーツは、身近な科学現象をテーマにさまざまな科学実験を行い、小学生の好奇心や探求心を育む科学教室です。科学実験では仮説~考察の過程を何度も繰り返し、子どもが試行錯誤しながら「発見する楽しさ」を感じながら学ぶことができます。ご興味のある方は、ぜひ一度無料体験教室にお越しください。