ロボット教室
「ロボット教室をプログラミングの架け橋に」
〜楽しく学ぶことが、未来の科学の進歩につながる〜
西宮今津教室(兵庫県)他9教室
京谷 和哉 さま、樋上 雅郁 さま
ご経歴について教えてください

京谷さま:私は現在、寝屋川の私立高校で非常勤講師として、高校生への英語指導をしています。そのかたわら、2020年10月から自分の会社をスタート。もともとは留学関係の仕事を取り扱うつもりでやっていたのですが、コロナの状況で思うように進まなかった。そんな時、もともと同僚だった樋上と話した時に「プログラミングの教室をやりたいんだ」という話があがった。じゃあ一緒にやろうということで「ロボット教室」を始めました。

ヒューマンアカデミー「ロボット教室」を導入された理由を教えてください

京谷さま:最初は独自のプログラミング教室を考えて活動していましたが、やはり個人の名前では生徒さんが集まりづらい。そんな中で、ヒューマンさんのプログラムがあることを知りました。お話を聞いていると「おもしろそうだな」と思ったのが一番のきっかけです。あとは「教科書作りがすごく丁寧だな」と思ったからというのも、決めた理由の1つです。

現在の教室展開について教えてください

京谷さま:ロボット教室は初めて丸1年くらい。「こどプロ」は最近始めたばかりで、生徒募集をスタートしたところ。現在は、大阪と兵庫に合計9教室を運営しています。そのうち3教室が幼稚園での教室になります。また、9教室のうち7つが「ロボット教室」、1つが「ロボプロ」、残り1つが「サイエンスゲーツ」を展開しています。

「幼稚園内」に教室を展開された理由について教えてください

京谷さま:一般の教室よりも、幼稚園の方が「募集活動」がしやすく、配布も幼稚園側でやってもらえるので、僕らの集客の手間がかからないというのは大きなメリットです。
私はもともと教育現場で先生をしていましたし、現在も学校で非常勤の講師をしています。なので、教育関係の仕事でうまくつながっていったらいいなと思っていました。教員の間では、ロボット教室の仕事の話もしています。子どもがいる先生からは、「家の近くに教室を出してほしい」という声もいただきます。

各幼稚園とロボット教室の相性について教えてください

京谷さま:幼稚園さんによっては、「幼稚園入学の集客の1つ」として考えられているところもあります。どちらかというと“小学校受験をするような子どもたち”が多く通う幼稚園の方が、教室の生徒が集まりやすいという印象です。
GIGAスクール構想が進んで、プログラミング教育が入ってきた。保護者の方も小学校ではなく「幼稚園の段階からプログラミングを習わせないといけない」と考えられる保護者の方が増えてきている。でも保護者の方に、プログラミングの説明をしても、イマイチ理解されていない方が多いのも現実。それを考えると「ロボット教室」が、その“架け橋”の役目をになっている。保護者の方からはそういった期待を感じています。

実際に幼稚園に展開してみて手応えがあれば教えてください

京谷さま:チラシだけを持っていくのではなく、僕らは「“実際のロボット”と教科書」を持って、幼稚園に説明に行く方が、“幼稚園側のインパクト”が大きい。
幼稚園の近くに教室をかまえれば、「卒園後に来てもらえる確率がグッと高まる」ことが期待できると考えています。最初は先生がつきっきりでいないといけないお子さんでも、一年近くやっているとある程度「自分でできるようになっている」といった成長をみられます。

プレプライマリーコースのリリースについて、感想や期待することがあれば教えてください

京谷さま:圧倒的にやりやすいです。当初は、プライマリーから始めていたのですが、パーツを集めるのに時間がかかっていた子が多く、「スタートアップが終わりきらない……」という問題を抱えていました。
それに対して、「プレプライマリー」は工程がとても細かくなり、集めるパーツが1回1回少なくて済む。なので、子どもにとって“つまずかずにやりやすくなった”と実感しています。また、今までにかけていた講師の人数を減らすことができる。実際にやってみて、プレプライマリーなら「講師1人で生徒5人を余裕をもってみられるな」というのが率直な感想です。

今後の教室ビジョンについて教えてください

京谷さま:1番は「子どもたちに楽しく学んでほしい!」という気持ちです。ヒューマンさんのコンセプトも一緒だと思うんですが、「子どもたち自身が楽しい」と思うことをしっかり頑張ってほしい! 見た瞬間から「これおもしろそう」と思ってもらえる教室を目指したい。今、理系の人材が圧倒的に少ない。これは日本として一番困っている問題。なので、そういったところにつながっていく子どもたちが育ってくれたらいいなと考えています!

箕面学園附属幼稚園、英明幼稚園住吉、芦屋大学附属幼稚園の特色について教えてください

樋上さま:私は高校の非常勤講師のかたわら、「ロボット教室」の教室長として実際に授業も教えています。3教室すべて、子どもたちはものすごく元気がある。その中でも、箕面学園附属幼稚園教室は「素直な子」が多い。英明幼稚園住吉教室は「元気があるなか、集中すればコツコツと作り上げていく子」が多い。そして、芦屋大学附属幼稚園教室については「ロボットを静かに作っていける子」が多いといった、それぞれの特徴があります。

子どもたちの成長について保護者様の反応を教えてください

樋上さま:教室で作ったロボットを家で分解する時、「以前より明らかにスピードが速くなっている」という話を親御さんから聞きます。また、自宅に持って帰ったロボットを保護者の方が「こんなものが作れるんだ!」と感心して楽しく見る。そういった光景をみると、自尊感情が芽生えるのか“子ども自身が満足する”ようです。
そして、ご家族の方がお子さまの作ったロボットの構造をみると、「こういう形で動くんだ」という仕組みを知る。そうすると「我が子が成長しているな」と感じ取ることができるようです。

また私たちは、アプリを使って、「今日1日、こういうことがありましたよ」と保護者の方に、“写真とメッセージ”を添えて「指導報告」を入れるようにしていて、非常に好評です。

保護者様はお子さまのロボット制作を直接見られない。でも親としては、一番気になるところだと思うんです。だから私や担当している講師が、作業中や完成した時に生徒一人ひとりの写真を撮り、コメントを書いて翌日には送っています。

これまで特に人気だったロボット作例があれば教えてください

樋上さま:一番人気はメカビートルです。それは、生徒のほぼ全員が完成できたという点。また、完成してから次の作品までの時間に余裕があった。だから長い時間分解せずに、子どもたちがロボットを対決させたりして、作品を楽しめることができたからだと思います。

プレプライマリーコースのリリースについて、感想や期待することがあれば教えてください

樋上さま:実際にプライマリーと比べて、子どもたちは作りやすそうにしています。また、私たち先生側からみると、それほど手をかけずに作れるので助かっています。良い意味では、簡単に作れてしまうので、改造する時間がとれる。その反面、改造ができない子は、時間を持て余してしまうというシーンもあります。

実際に授業をする上で、工夫・改善されていることがあれば教えてください

樋上さま:トレーは用意しているのですが、ブロックをこぼしてしまったり、散乱してしまうのが悩みでした。なので、できる限りその子に合わせて「この置き方がよいかな?」と目線を配っています。例えばブロックの箱、トレーの位置、組んで行っているロボットの場所、そういったものを確認しながら、置き場所の移動もしています。「落としそうだな……」と思った時には、お子さまに声をかけています。

また、ロボット制作で「準備をせずに次に進みたい」という生徒が見受けられます。ロボットがうまく作れない原因は“テキストを見ずにそのまま作ってしまう”からです。なので、まずは「テキストを見てくださいね」と声がけをしています。あとは、輪ゴムを止めるといった、お子様にはむずかしそうな作業だったり、力が足りなくてブロックが上手くはまらない時などは、もちろんサポートしています。しかし、本筋の“組み立てる”というところに関しては手を出さず、子どもたちに任せています。

ロボット教室を通して、「子どもたちにどのような学びを提供したい」、「どのような学習空間にしたい」といった想いを聞かせてください

樋上さま:教員をしているので、教室の最初と最後にみんなで「号令」ができればと考え、取り組んでいます。自由な発想はもちろん大事なのですが、その一方、「教育として規律というものを取り入れられることができたらいいな」という気持ちがあります。
あとはウサギのロボットを作るときに、事前に「本物のウサギってどうやって動くのかな」といった、様子がわかる動画を見せてあげたいと思っています。ロボット制作の時間がどうしてもかかってしまうので、なかなか時間が取れない現状はありますが。それ以外にも、子どもたちのことを考えて「“プラスαの取り組み”を提供したいな」と考えています。

卒園されたあと、子どもたちにはどのような成長をしてほしいですか

樋上さま:やはり「論理的思考」を学んで欲しい。というのも、私が教えている高校の生徒とたまたま話をした時、「今私はロボット教室の先生もやっているんだよ」といったら、その生徒さんから「私は以前、ロボット教室に通っていましたよ」という話がかえってきた。その時「なるほど!」って気づいたんです。

というのも、私が高校で教えている「情報」の授業の中に、今年からプログラミングの教育が入っているんです。プログラミングの授業を教えたときに、その子はプログラミングを組むのも、理解するのも抜群に早い。それは、「小さい頃にロボット教室に通っていたからだな」とわかりました。だから、できるのであれば論理的思考と中学・高校に上がったときに、「学習に良い影響を与えるような、ロボット教室でありたい!」と考えています。

論理的思考の力が身につけば、「筋道を立てて、ものごとを話すことができる」ようになります。それは「自分の問題を解決するための力」を育むことにもつながるんです。高校の授業の「情報」は去年と比べてボリュームが多くなっていて、今の高校生たちは必死についていかないといけない状況。そういった意味でも「ロボット教室」が“子どもたちの未来の学習の助け”、“プログラミング学習のきっかけ”になってくれれば良いなと考えています。

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