「算数が苦手になる原因」とは?子どものつまずきポイントを確認しよう【前編】
2021/02/24
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4月からの進級・進学に向けて、一年間で学習した内容を復習することが多くなる今の時期。次の学年に上がる前のこのタイミングで、特に復習しておきたい科目は「算数」と考えるかたも多いのではないでしょうか。
算数は積み上げ式の教科であるため、前の学年で習ったことを踏まえながら、次の学年で新しいことを習う学習方法です。そのため、分からないところをそのままにしていると授業についていけなくなることがあり、「算数」という教科に対して苦手意識をもってしまうお子さまも少なくありません。小学生から算数への苦手意識をもってしまうと、中学校や高校の「数学」への理解にも影響してしまうことがあるので、そうならないように、まずはお子さまが「算数でつまずきやすいポイント」を理解しておきましょう。
子どもが算数につまずく理由
算数は子どもが苦手と感じる教科の一つとして挙げられることが多い一方で、算数が得意で成績も良い小学生もいます。では、「算数が苦手な子」と「算数が得意な子」の違いはどこで生まれるのでしょうか?子どもの学習習慣の中で、算数が苦手になってしまうかもしれない「よくあるきっかけ」を3つ紹介します。これらに注意することで、お子さまの苦手ポイントを見逃さないようにしましょう。
●文章問題が解けない
文章問題は単なる計算問題とは異なり、自分で問題文から必要な情報を探し、答えの求め方を考え、式を立てる必要があります。つまり、文章問題を解くには、授業で習った公式を暗記するだけでなく、考えかたも理解しておくことが求められます。しかし、子どもたちの中には、問題文の数字をどう組み合わせて式を立てればよいかの理解が不十分な子も少なくなく、そのため「計算ドリル」は得意で、すらすら解ける子でも、文章問題になったとたん問題を解く手が止まってしまう場合も見られます。小学生の早い時期で文章題に苦手意識をもつと、中学校の数学だけでなく、問題文がより複雑になる高校の数学にも影響してしまいます。
ご家庭の教育では、「計算ドリル」の式のシチュエーションを想像してもらうことが大切です。例えば「4×8」はどういう状況なのか聞き、「ひとりに4つのリンゴを8人に配ったときは、4×8とかけるよね」と式から問題文を作る練習をしましょう。
●間違えた問題の復習をしていない
計算ドリルや問題集で出てくる問題は、同じ出題パターンや解き方が連続するため、「問題をとく」ことに慣れることができます。一方で、子どもは問題を「速く解く」ことに意識を向けてしまいがちに。もちろん、問題数を多くこなして計算スピードを上げることも大事ですが、習ったばかりで知識が定着していない時に計算スピードを優先してしまうと、答えの正誤に気を取られて、間違えた問題を復習せずに次の問題を解き始めてしまいます。
特に、子ども自身に問題の答え合わせをしてもらっても、間違えた問題をきちんと見直さず、正しい答えだけを写して次の問題を解き始めてしまうことがよくあります。間違えた問題を通して「なぜ間違えたのか」や「どうすれば次回正しく解けるのか」を考えなければ、気づかぬうちに苦手が積み重なってしまうことがあるので、本人が間違えやすいポイントを理解し、重点的に見直すことが大切です。
●要注意!分からないところがわからない
算数のテストの点数が良くないけれど、子ども自身が「どの単元やどんな問題が苦手なのか分からない」と、どうすれば良いか悩むかたもいるのではないでしょうか?算数は1年生からの学習内容が積み重なって新しいことを学習する教科なので、子どもが学校の授業や宿題を解いている時に「わからない」「難しい」と感じたことを放っておくと、つまずきを解決できないまま学校の授業がどんどん進んでしまい、子ども自身も気付かぬうちに苦手意識を持ち始めます。いざ、受験やテストに向けて苦手を克服しよう!と思っても、算数のどの単元から手を付ければ良いのかわからない、という状態になり、対策がしにくいとも言われています。
お子さまが算数でつまずきやすいポイント、いかがですか?心当たりがあるかたもいるかもしれません。後編では、お子さまが算数への苦手意識をなくすために、保護者のかたができる工夫を紹介します。
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