プログラミングを学ぶ9つのメリットとは?注意点や効率的に学ぶ方法を徹底解説
2025/05/21
プログラミングを学ぶことのメリット、注意点、そして学習方法について解説します。論理的思考力の向上からキャリアアップまで、プログラミングがもたらすメリットを紹介し、初心者の方でも安心して学習を始められるよう、注意点やおすすめの学習方法にも触れています。
そもそもプログラミングとは?
プログラミングとは、コンピュータに特定の動作を実行させるため、プログラミング言語で指令を記述する作業のことです。ただしコンピュータが理解できるのは「0」と「1」の組み合わせだけで、人間がそれを記述するのは困難です。そこで人間とコンピュータの間で翻訳できるように作られたのがプログラミング言語です。このプログラミング言語を使って動作の手順を記述することで、コンピュータはさまざまな機能を発揮できます。この手順はいわば料理のレシピのようなもので「野菜を用意する」→「野菜を切る」→「鍋に入れて煮る」といったように指示を書いておくことでその通りの動きをします。実際には、入力されたデータを分析してグラフ化する、インターネット上からWebサイトを探して表示する、ルールに従ってゲームをする、などのソフトを開発することが可能になります。
プログラミングを学ぶメリットとは?
プログラミングを学ぶことで、ITエンジニアを目指す人もそうでない人もさまざまなメリットを得ることができます。ここではその一部を紹介します。
論理的思考力の向上
プログラミングは、複雑な問題を小さな扱いやすいステップに分割し、それを論理的な順序で組み立てることで目標を達成します。たとえばロボットに特定の物体を移動させるプログラムを書く場合は「前に3歩進む」→「右に90度回転する」→「指定された物体を掴む」のように具体的な指示を順序立てて与えることで、問題を段階的に解決していく力を養います。これは仕事や学業、日常生活で直面するさまざまな問題に対処するうえでも非常に役立ちます。
問題解決能力の向上
プログラミングでは、エラー(バグ)は避けて通れないものです。しかしこのエラーこそが、問題解決能力を向上させる絶好の機会となります。エラーメッセージを読み解き、原因を特定し、修正する過程を繰り返すことで粘り強く問題を解決する力が身につきます。「なぜ動かないのか?」「どうすれば動くのか?」と自問自答を繰り返し、時には新たなアイデアのために人と相談することで思考力が鍛えられます。
創造性の発揮
プログラミングを用いることでスマートフォンアプリ、Webサイト、ゲーム、動画作品など、あなたの想像力を形にできます。たとえば「こんなゲームがあったら面白いな」「こんな便利なアプリがあったらいいな」というアイデアを、実際に自分で作って試せるのです。さらに形になったものを公開することで、多くの人に見てもらうことができます。クリエイターを目指す人々にとって、学んでおいて損はないといえるでしょう。
自動化による効率化
ITエンジニア以外でも、コンピュータを使う業務はたくさんあります。そのなかにプログラミングを取り入れることで、繰り返しの作業や面倒なタスクを自動化できます。たとえば数字や文章など大量のデータを処理したり、表計算ソフトを使っての複雑な計算をクリック1回で実行できるようにしたりすることで、時間と労力を大幅に節約できます。日々の作業を効率化することで、仕事の質を上げられるでしょう。
ITテクノロジーへの理解を深める
スマートフォンアプリやWebサイト、SNSなど現代社会はITテクノロジーであふれています。プログラミングを学ぶことで、これらのテクノロジーの仕組みを理解し、それぞれのサービスをより深く使いこなせるようになります。また情報があふれる社会のなかで、ニュースが作られる仕組みや、情報サイト内でどのように順位付けが行われているかを予想・理解しておくことで、情報社会で正しく情報を選択する能力を身につけられます。
世界中の人と繋がれる
ふだん会話で使用する言語が異なっても、プログラミング言語は世界共通です。外国語が多少苦手でも、プログラムのコードを読めば何をするプログラムなのかを読み取れるようになるのです。そしてインターネット上には、世界中のプログラマーとつながり、知識や技術を共有できる場が設けられています。そのようなプロジェクトやWebサイトに参加し発信し合うことで、刺激的な出会いや学びの機会が広がります。世界中の人と協力して、新しいものを開発することも可能です。
転職や起業など多彩な選択肢
IT業界は成長を続けており、プログラミングスキルを持つ人材の需要は非常に高い状態が続いています。プログラミングを学んだ人の需要は今後も増加すると見込まれており、就職や転職を強力にサポートしてくれます。さらにプログラミングスキルは自分のアイデアを形にし、新たなビジネスを始めるための強力な武器となります。初期費用を抑えて自分のサービスやプロダクトを開発し、世界に向けて発信できるため、起業や独立を考えている人にも役立ちます。
コミュニケーション能力の向上
プログラミングで中規模以上のシステムを作る際はチームで協力して開発を行うことが多いため、連絡や情報交換を行う中でコミュニケーション能力が鍛えられます。自分の考えを明確に伝え、他のメンバーと協力して目標を達成するスキルは社会生活において重要です。また自分の作成したプログラムやその動作について発表・説明する機会も多く、そのような場を通じてプレゼンテーション能力や、分かりやすく説明するスキルを向上させることができます。
生涯にわたっての成長
プログラミングの世界では、常に新しい技術や知識が生まれ続けています。プログラミング学習は新しい概念を理解し、それを実践に応用するプロセスを繰り返すため、学習能力そのものを高める効果があります。自ら問題を解決し、新しい知識を習得するスキルは他の分野の学習にも応用可能です。さらにプログラミングは、何歳になっても学ぶことができます。高齢でプログラミングを始めてアプリを開発し、世界的な話題になった現役プログラマーも存在します。
小学生がプログラミング学習をするデメリット

プログラミングを学ぶことで子どもの能力は向上しますが、いくつか注意すべき点もあります。
経済的な負担
プログラミング学習には、想定以上にお金がかかることがあります。まず高性能なパソコンやタブレット、専門的なソフトウェアなど必要な機材をそろえるのに費用がかかります。これらの機材は、特に性能を求めると高額になる傾向があります。さらに安定したインターネット環境も欠かせず、高額な契約が必要であったり、契約によってはプランの通信料を超過したりすることもあり得ます。
健康への影響
長時間にわたってプログラミング学習を続けることは、子どもの健康にさまざまな影響を与える可能性があります。小学生は目が発達段階にあるため、長時間パソコンの画面を見続けることで近視が進みやすくなります。さらに長時間同じ姿勢で作業することは姿勢の悪化にもつながり、肩こりや腰痛の原因にもなりかねません。また外で運動する時間が減り、運動不足になることも考えられます。運動不足は肥満や体力低下、睡眠障害などの健康問題を引き起こす可能性があります。プログラミング学習の際は適度に休息をとったり、長時間の作業は控えたりするように気を付けましょう。
独学での挫折
プログラミングは専門的な知識やスキルが必要なため、独学で学ぶのは簡単ではありません。どこから始めればいいか、どのように進めればいいか分からず途中で挫折してしまうことがあります。エラーやバグが発生しても初心者のうちは自分で解決するのは難しく、学習意欲を失ってしまうこともあるでしょう。またモチベーションを維持するのが難しく、学習が停滞してしまうこともあります。初心者向けの講座を受けたり、仲間と一緒に学習したりすることも解決手段のひとつです。
Webでのトラブル
インターネットには、プログラミング学習に有用な情報があふれています。しかし小学生にとって有害な情報もあり、学習中にそうした不適切な情報に触れてしまう可能性があります。また会員登録やログインの必要なサイトもあるため、情報管理の知識が不足していると個人情報が漏洩するリスクもあります。さらに詐欺サイトを閲覧したり、偽装されたファイルをダウンロードしたりしてコンピュータウイルスに感染する危険性もあります。
プログラミングを学ぶ方法
子どもが楽しみながら、自然にプログラミングを学ぶ方法を紹介します。
参考書・入門サイト
プログラミングを学ぼうと興味を持った際に、まず自力で調べることは大切です。入門用の書籍や学習サイトで体系的にプログラミングを学んで、ソフトを開発するまでに成長したエンジニアは多数存在します。初心者向けの書籍は広く流通しており比較的安価で購入できますが、独学では疑問点の解消が難しい点もあります。
初心者向けプログラミング教材
子どもがプログラミング的思考を身につけるための教材やゲームは、多数公開されています。特定のプログラミング言語を学ぶ前の基礎学習として、簡単な操作で指示ブロックを配置してプログラムを作る「ビジュアルプログラミング言語」もそのひとつです。ゲームのようにステージ課題をクリアしていったり、自由にイラストを動かしたりと遊びながら学べるものが多く、学校の授業でも取り入れられています。
プログラミング教室
プログラミング教室では、専門の講師から直接指導を受けることができます。分からないことがあればすぐに質問できるうえ、同じ目標を持った仲間と交流することでモチベーションを高めることもできます。教室によってはロボット操作やゲーム開発などさまざまなコースが用意されており、子どもの興味や関心に合わせて選べます。
まとめ
プログラミングは単にコードを書く能力だけでなく、論理的思考力、問題解決能力、創造性といった、未来の社会に踏み出すためのスキルを育みます。ご紹介したメリット・デメリットを踏まえて、プログラミングの世界へ飛び込んでみましょう。習い事であれば教室で体系的に学ぶことができるため、費用はかかっても最終的なコストや負担が少なく始められます。最初は難しく感じるかもしれませんが、一歩ずつ着実に進むことで新たな可能性が広がります。プログラミングは失敗しても学びにつながる楽しいものです。自分に合った学習方法を探しながら、プログラミングに挑戦してみましょう。