プログラミングスクールは無駄?向いている子どもの特徴、選び方を解説
2024/12/13
IT関連の仕事へのニーズが高まる中、子どものうちからプログラミングスクールでスキルを身につけさせようと検討している保護者も多いでしょう。そんな中「プログラミングスクールは無駄」「プログラミングスクールなんて意味ない」という口コミも多く見られますが、本当にそうなのでしょうか?この記事では、授業料や独学の可能性など「無駄」といわれる理由に触れつつ、スクールへ通うメリットや学ぶべき理由について解説します。
プログラミングスクールが無駄と言われる理由は4つ
プログラミングスクールは注目される一方で「無駄ではないか」という意見も少なくありません。ここでは、特によく指摘される4つの理由について紹介します。
・授業料が高額
プログラミングスクールの授業料は一般的に数万円から数十万円と高額なことが多く「そんなに高額を払ってまで」と疑問を感じてしまう理由の1つとなっています。スクールのカリキュラムや期間などによって幅はありますが、専門講師の指導や教材や学習環境の整備などにコストがかかっており、このため授業料が高くなる傾向があります。
ただしIT業界への進路や将来のキャリアアップを目指している場合、プログラミングスキルは今後も重要性が高まるため、スキル習得への投資として捉えることができます。また独学では得にくいサポートやモチベーションの維持がしやすく、効率的に学習を進められるという点で、長い目で見ると無駄にはならないといえるでしょう。
・独学でも学べると思われやすい
インターネット上には無料のプログラミング教材やチュートリアルが豊富にあり、独学でもプログラミングを習得できるように感じるため、「わざわざスクールに通う必要はないのでは?」と思う人も少なくありません。しかし独学での学習にはいくつかの壁があり、特に初心者にとっては挫折しやすいポイントが多く存在します。
独学ではカリキュラムの順序や自分に必要な知識の取捨選択が難しく、どこから学び始めるべきか迷ってしまうことも少なくありません。また理解しにくい内容やエラーに直面した際、スクールであれば講師のサポートを受けて迅速に解決できますが、独学では学習効率が落ちてしまいます。
・最適なプログラミングスクールの選び方がわからない
「プログラミングスクール」といっても、カリキュラム内容や指導方法、費用などが大きく異なるため、どのスクールを選べば良いのか迷う人も多いです。この選択ミスが「無駄に感じる」という声につながる場合もあります。実際に目的や予算、学びたいプログラミング言語によってスクールの向き不向きが異なるため、適切な選び方をしないと学習成果が期待できなくなってしまいます。
スクール選びでは、学びたい言語や分野を明確にすることで、自分の目標に合ったカリキュラムを判断しやすくなります。選び方次第でスクールの効果は大きく変わるため、無駄に感じないようにするためには入念なリサーチが必要です。
・学習効果が目に見えにくい
プログラミング学習は長期的な取り組みが必要であり、短期間で目に見える成果が出にくいことから「本当に身についているのか」「今の努力が無駄ではないか」という不安から学習の途中でモチベーションが低下し、途中で挫折してしまうことも少なくありません。しかしプログラミングスキルは一度身につけると今後の学習や仕事に応用できるため、長い目で見ると大きな効果があります。
プログラミングスクールは無駄ではない!メリットは?
「プログラミングスクールは無駄」といわれることもありますが、実際には多くのメリットがあります。特に将来のキャリア形成や思考力の育成に大きな役割を果たすため、子どもにとって有意義な学びの場となるでしょう。ここでは、プログラミングスクールがもたらす主なメリットを3つご紹介します。
・将来につながるスキルが身につく
プログラミングを学ぶことで得られるスキルは、IT業界に限らず多くの分野で重宝されるものです。プログラミングを通して論理的思考や問題解決の能力が自然に育まれるため、将来の進学や就職においても強みとなります。特に現代ではデジタルスキルが求められる職業が増えており、子どものうちからこうしたスキルを磨くことは、未来の選択肢を広げる大きな助けとなります。
・モチベーションを維持しやすい
プログラミングスクールでは学習を楽しく感じさせる工夫がされているため、子どもにとってモチベーションを維持しやすい環境です。わからない部分があればすぐに講師に質問できるサポート体制が整っているため、独学で学ぶ場合に比べて挫折するリスクが低くなります。また同じ興味を持つ仲間と一緒に学ぶことで、学習意欲も高まりやすいです。学習の進展も見えやすく、達成感を味わいながら取り組めるのもスクールならではの魅力です。
・論理的思考力が磨ける
プログラミングは「なぜそうなるのか」を考え、手順を整理することが必要になります。たとえばコードのエラーを解消するために、どこで間違いがあったのかを分析する作業を通じて子どもの論理的思考力が鍛えられます。この力はプログラミングに限らず、日常生活や他の学習にも応用可能であり、問題を体系的に解決するための基盤となる力です。スクールではこうした思考力を育むための練習機会が多く提供され、子どもの成長に大いに役立ちます。
プログラミングスクールに向いている子どもの特徴
プログラミングスクールは、子どもの将来に繋がるスキルを育む場としても注目されています。2020年度からは小学校でもプログラミング学習が導入され、プログラミングの需要は今後益々高まっていくでしょう。そんな将来に自分の子どもは対応できるのか、心配になる保護者も多いと思います。ここでは、プログラミング学習に適性がある4つの特徴について詳しくご紹介します。
・好奇心旺盛
プログラミング学習には、新しい技術や概念に触れ、未知の問題を解決する機会が数多くあります。好奇心旺盛な子どもはプログラミングの世界に強い興味を持ち「なぜこうなるの?」と問いながら学び続けることができます。こうした探究心があると、難しい課題に挑む際にも意欲を持ちやすく、楽しく学びを進められるでしょう。プログラミングは「答えを見つけたい」という欲求を育むため、好奇心が強い子どもにとっては適した学びの場になります。
・モノづくりが好きで熱中しやすい
プログラミングは、ただ学ぶだけでなく実際に自分の手で「モノづくり」をする体験ができます。モノづくりに興味を持ち、集中して取り組める子どもは、プログラミングを通して作品を完成させる喜びや達成感を感じやすいでしょう。たとえばレゴやパズルなどに集中して取り組み、形にできることが楽しいと感じる子どもにとって、プログラミング学習は大きなやりがいを感じる機会となるはずです。
・じっくり考えることが得意
プログラミングは、トライ&エラーを繰り返しながら問題を解決していく学びです。じっくり考えることが好きな子どもは、論理的に順序立てて物事を進められるプログラミングに向いています。エラーが出ても焦らず原因を突き止めて解決策を模索できるような忍耐強さも、プログラミング学習では大きな強みとなります。こうした姿勢は、プログラミングだけでなく他の学習や日常生活にも役立つ力となるでしょう。
・忍耐力がある
プログラミング学習には、失敗を繰り返しながら成長していくプロセスが含まれます。難しい問題に挑戦するため苦戦する場面もありますが、忍耐強く取り組める子どもはスキルを身につけやすいです。課題を1つずつクリアしながら学びを深める過程を続けられる忍耐力があると、少しずつ上達する実感を得ることができ、挫折しにくい傾向があります。
プログラミングスクールに向いていない子どもの特徴
プログラミング学習は子どもの未来に役立つ大切なスキルですが、すべての子どもに適しているわけではありません。ここでは、プログラミングスクールに通っても効果が出にくいと考えられる子どもの特徴について解説します。ただし当てはまっていてもプログラミングができる子どももいますから、一般論として参考にしてください。
・地道な作業ができない
プログラミングには、細かい作業やエラーの修正、コードの調整など、地道な取り組みが多く求められます。そのため短期間で成果を求める子どもや、地道な作業を嫌がる子どもには向いていない場合があります。たとえばコードが正しく動かない時には、何度もエラーの原因を探り、修正を重ねる必要がありますが、これを「面倒だ」と感じる場合はプログラミング学習で効果が出にくいことが多いです。こうした地道な努力が苦手な子どもにとって、プログラミング学習はストレスが大きくなり、途中で挫折してしまうこともあります。
・論理的思考が苦手
プログラミングは問題解決の過程で「なぜこうなるのか」を考え、論理的に順序立てて考える力が求められます。論理的な思考が苦手な子どもは、プログラムのエラー原因を見つけたり、アルゴリズムの組み立てを理解したりするのに苦労することが多く、学習が進みにくくなる可能性があります。プログラミングを効果的に学ぶには「もしこうしたらどうなるか?」といった論理的な予測が必要になります。
・継続が難しい
プログラミング学習は成果が見えるまでに時間がかかることも多く、途中でやる気を失わない忍耐力が求められます。継続的に学び続けることが必要であるため、途中で飽きてしまう子どもや、興味が薄れると学びが止まってしまう子どもには、プログラミングスクールで効果が出にくいことがあります。またプログラミングは小さな積み重ねが成功に繋がる分野ですから、地道に続ける力がないと結果が見えにくく、続かなくなってしまいます。
無駄にならないプログラミングスクールの選び方
無駄にならないプログラミングスクールを選ぶためには、子どもが本当に成長できる環境を見つけるためにいくつかのポイントを抑えることが大切です。ここでは、スクール選びで重要な「目的」「学ぶべきプログラミング言語」「費用予算」の3点について解説します。
・目的を決める
まずは、スクールに通う目的を明確にすることが大切です。子どもにどんなスキルを身につけてほしいのか、どんな未来につなげたいのかを考えることで、適切なカリキュラムを提供するスクールを見極めやすくなります。しっかりとした基礎から応用まで学べるコースを提供するスクール、ゲーム制作やアプリ開発などを楽しみながら学べる体験型のカリキュラムを持つスクールなど、さまざまなものがあります。目的をはっきりさせることで、学びが途中で無駄になりにくく、長続きしやすくなります。
・言語を決める
プログラミング言語には多くの種類があり、言語選びもスクールを選ぶ際の重要なポイントです。たとえば初心者向けの「Scratch(スクラッチ)」「Python(パイソン)」などは、比較的分かりやすく直感的に学びやすいため、初めて学ぶ子どもにおすすめです。
中高生や将来プログラミングの専門的な知識を深めたい場合は「Java」「JavaScript」「C++」なども検討すると良いでしょう。Javaはアプリやゲームの開発に役立ち、JavaScriptはウェブ開発において重要な役割を果たします。目的に合った言語を選択することで、より実践的なスキルを身につけられるため、どの言語を学ぶかを明確にしておくことが大切です。
・予算を決める
プログラミングスクールは、内容やカリキュラム、受講スタイルによって費用に大きな差があります。そのため事前に予算をしっかりと決めておくことが、無駄を防ぐために重要です。一般的なプログラミングスクールの費用相場は、月額で5千円から3万円程度と幅広くなっています。また将来的なコストも考慮し、コースが進むごとに追加料金が発生しないかも確認するとよいでしょう。事前に予算と目的を照らし合わせてスクールを選ぶことが、満足度の高い学習体験につながります。
やめておくべきプログラミングスクールの特徴
子どもにとってプログラミング学習は将来のスキル向上につながるものですが、プログラミングスクールが全て同じ質の学びを提供しているわけではありません。ここでは、子どもの学びを無駄にしないために避けるべきプログラミングスクールの特徴を紹介します。
・費用が高額すぎる
プログラミングスクールの中には月額数万円を超えるものもありますが、授業料が相場より極端に高いスクールには注意が必要です。高額な授業料がかかる場合、その理由がしっかり説明されており、費用に見合うだけのサポートや学習環境が整っているかを確認することが大切です。たとえば少人数制での個別指導や実践的なプロジェクトを通じた学習があるか、講師の質が高いかなどを確認しましょう。費用が高くても、学習内容がそれに見合わなければ、結果として無駄な投資になりかねません。適正な料金設定のスクールを選ぶことが大切です。
・無料体験ができない
無料体験がないスクールも、避けるべきポイントです。無料体験は、スクールの雰囲気や授業の進め方が子どもに合っているかを確認できる重要な機会です。特にプログラミングが初めての子どもの場合、授業形式や講師との相性が学習意欲に大きな影響を与えるため、実際の授業を試してから入会を決めることが望ましいです。無料体験ができない場合は、その理由を尋ね、納得できる説明があるかどうかを確認すると良いでしょう。
・学習内容が具体的でない
カリキュラムが具体的でないスクールも、選ばないほうが良いでしょう。たとえば「プログラミング基礎」などの曖昧な説明のみでは、どのようなスキルが習得できるのかが見えにくくなります。目指すスキルや将来につながるカリキュラムが設定されていない場合、効果的な学びが得られず、期待する成果が得られにくいことが多いです。入会前に、カリキュラム内容や目的が具体的に説明されているかを必ず確認しましょう。
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