プログラミングは英語に代わる新しい言語?国際交流の強い味方!
2024/03/21
現役プログラマーとして様々な活動をされている鳥井雪氏による、プログラミング通信をご紹介します。こちらのコラムでは、「実際のプログラマーが毎日どんなことを考えてプログラミングしているか」や「実生活でプログラミング的思考がどのように役立つのか」などを、わかりやすく分解してご紹介いただいています。
★こちらの「こどもプログラミング通信」も合わせてご覧ください!
本記事の筆者:鳥井雪(とりい・ゆき)氏
小学校高学年むけプログラミング入門書『ユウと魔法のプログラミング・ノート』著者。
Railsプログラマーとして活躍し、女性にプログラミングの技術を解放する世界的ムーブメント「RailsGirls」の、日本での普及にも尽力する。その功績を認められ、2013年楽天テクノロジーアワード ルビー賞受賞。
RailsGilrsの創始者の一人である、リンダ・リウカス著のプログラミング教育絵本『ルビィのぼうけん』を翻訳、1カ月経たず3刷2万部のヒットとなり、プログラミング教育必修化にむけての一助となる。
翻訳に『ルビィのぼうけん こんにちはプログラミング』『ルビィのぼうけん コンピューターの国のルビィ』『プログラミングElixir (笹田耕一と共訳)』
プログラミングは英語に代わる言語?
言葉の違う者同士の交流って、難しいですよね。わたしはプログラミング関係の書籍の翻訳もしているので、英語が得意だと思われがちですが、実は聞くのと話すのはかなり苦手です。
英語を読んで日本語にする能力と、英語を聞き取って言いたいことを話す能力はだいぶ違うようです。何気ない日常会話なんかを英語でふられると、言いたいことの半分も伝えられずに、あとで落ち込んだりしています。
しかしプログラマーをしていると、年に数回はカンファレンスや勉強会で、言語の違う人たちと交流する機会があります。講演を英語で聞くこともあります。でもこういう場合のコミュニケーションは、それほど苦ではないのです。どうしてでしょう?
それは、話す「内容」を、お互いに共通して持っているからです。
日常会話では、どんな話題が出てくるのかわかりません。先週のサッカーの試合の話かもしれないし、入国の手続きの苦労かもしれないし、家族のエピソードかもしれない。
けれど、プログラミングのカンファレンスで話す内容はなんでしょう?それは間違いなく「プログラム」や「プログラミング」についてです!
内容にあたりがついていれば、多少細部があやしくても、話している内容は想像で補えます。
こちらの言っていることも、ちょっと時制があやふやでも単数複数が間違っていても、相手もだいたい分かってくれます。
そして、これが一番大事なのですが、お互いに興味のある話題であること。
聞きたいことも言いたいこともたくさんあります。「これを伝えたい」という気持ちは、コミュニケーションを円滑にしてくれる、もっとも頼もしい推進力なのです。
それはこんな風にも言えるかもしれません。カンファレンスで、(時にはどちらも非英語ネイティブが話す)あやふやな英語で、それでも楽しくプログラミングの話をしている時、わたしたちは「プログラミングという同じ言葉を持っている」のだと。
プログラミングは次世代の共通言語になるかも
今の子どもたちは、わたしたちの子ども時代よりずっと英語教育が充実しています。素晴らしいことだと思います。
さらに、自動翻訳の技術も年々、目を見張る勢いで進歩しています。そのうち、誰もがコミュニケーションに言語の壁を感じない時代が来るかもしれません。
その時、子ども達は、何を話すのでしょうか。
言葉は道具です。
伝えたいことと、理解したいという気持ちを持った時に、一番強く力を発揮する道具です。
その、子どもたちの「伝えたいこと」「理解したいこと」に、もしかしたらプログラミングはなれるかもしれません。
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