植物

色を分解! 
ペーパークロマトグラフィー

黒からたくさんの色が生まれる不思議について観察してみよう!

材料

  1. 白いコーヒーフィルター (1枚)
    ※無ければキッチンペーパー
  2. わりばし (1膳)
  3. コップに少量の水 (底から1~2cm程度)
  4. 黒い水性ペン(1本)
  5. はさみ

実験の手順

STEP 1
コーヒーフィルターを幅2cm程度の短冊のように、細長く切る
STEP 2
細長く切った紙をタテにおき、下から2cmほどのところに水性ペンで黒丸(●)を描く。
STEP 3
黒丸を描いた方を下にしてわりばしにはさみ、先端を水につける。
※黒丸が水に浸らないように注意!
STEP 4
水がだんだんと紙にしみこんでいくと、どんなことが起こるかな?

解説「どうして、こうなったの?」

色は、さまざまな色素(分子)で構成されています。
紙に水性ペンで印をつけたあと水をしみこませると、水と相性の良い色素は遠くまで広がり、紙と相性の良い色素はそこにとどまろうとします。
今回の実験は、この色素と水や紙との相性の差を利用して、中に混ざっている色を分けたというわけです。
これは今から100年ほど前、ロシアの植物学者のツヴェット(ツウェット)さんが発表した「クロマトグラフィー」という仕組みを使っています。

さらにすすんで

  • 黒以外の色でやってみたらどうなるかな?
  • 同じ黒でも、メーカーや作っている会社によって、でてくる色は異なるかな?
  • 丸く切ったコーヒーフィルターに何色かのペンで色を付け、中心を水に浸すと花火のように色が広がるよ。
  • 実験をしたあとの短冊は、大きな紙に並べて何色を使ったかを記録しておこう

実験のヒント

  • さまざまな色のペンで実験をするときは「どんな色がでてくるか」を予想してからやろう。
  • 短冊を水につける時は、印が水に浸からないように気をつけよう。

この仕組みは野菜の中にどれだけ農薬が残っているかなどを調べたり、
「ガスクロマトグラフィー」と呼ばれる気化させる方法は香料(香水などを作る際)の研究にも使われたりしているんだ。

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