酸とアルカリと健康
過ごしやすくはなりますが、夏の疲れが出やすい時期でもあります。
酸とアルカリと健康
〇〇の中に入る言葉は、次のうちどれでしょう?
- 植物の 茎
- 植物の 汁
- 植物の 灰
私は「サイエンス」のせかいのプリンセス「リカ」よ。
クイズの答えはわかったかしら?
正解は、
3.植物の 灰
でした!
ここからは、先生に教えてもらいましょう。
「酸」とアラビアの関係
ちょっとイメージが湧きにくかったでしょうか?
アルカリ性の「アルカリ」は、アラビア語の「灰」に由来しています。
植物の灰を水に溶かすとアルカリ性を示すということですね。
なるほど!
「酸」の発見についてもアラビアに関わりがあります。
例えば、塩酸・硝酸・硫酸は、10世紀頃にアラビアの科学者が発見しています。
その後、1884年にスウェーデンの化学者アレニウスによってはじめて「酸とアルカリ」の明確な定義づけがなされます。
「酸」にはそんな歴史があったのね。
疲労回復にすっぱいものがいい理由とは?
ところで、疲れがたまってくるとついついすっぱいものが食べたくなりませんか?
そうね! すっぱいものは疲労回復にもいいと聞いたことがあるわ。
確かにすっぱい酸の代表格、クエン酸が含まれている食べ物は、疲労回復によいとされています。
以前は、運動後にクエン酸を摂取することで、疲れに関係のある乳酸が分解され疲労回復に効果があると言われていました。
が、現在ではそれは否定されています。
一方で、国立健康・栄養研究所のデータによると、クエン酸を摂取することで運動直後の疲労度が減少したという結果もでています。
クエン酸はなんだかんだ私たちの身体の中で役に立ってくれているということかしら?
実は、クエン酸は私たちの健康に不可欠なカルシウムや鉄分、亜鉛などのミネラルの吸収を助けます。
そのひみつは、クエン酸がもっている「キレート作用」という働きにあります。
あら、レモン系の飲み物の名前で聞いたことがあるような。
「キレート」とは、ギリシャ語で「カニのはさみ」という意味です。
クエン酸は、カルシウムなどのミネラルをカニのはさみでつかむように包み、身体に溶けやすい形に変えてくれるのです。
そういった意味では、疲労回復の他に栄養面でもさまざまな効果が期待できます。
実際に医療の現場では、骨粗しょう症や尿管結石の予防、痛風の方に健康効果もあると言われています。
健康のためにもきちんととっていきたいクエン酸ですが、
一度に多く摂取しても体の中で使える量が限られているので、ちょこちょここまめにとることがおすすめです。
こまめな摂取ね! 覚えておくわ!
多く含まれている食べ物は、レモンやグレープフルーツなどの柑橘類、お酢や梅干しなどです。
ごはんのおかずやおやつとして、また飲み物に混ぜるのも良いかもしれません。
すっぱいものを食べて元気に過ごしたいわね!
私たちの健康を助けてくれるクエン酸。
キレート作用で内側からキレーな身体にしていきたいですね~!