子どもと保護者にとっての好循環につながる
小井出 ゆう子 さま
実家が建築関係の仕事をしていて、小さいころから「ものづくり」を通してさまざまなことを学びました。大学は工学部建築科に行き、結婚。子ども3人を育てながら仕事をするなら、学習塾は子どもにとってもいいかなと思い、縁あって35年前に学習塾をスタートしました。その後、ヒューマンアカデミーのロボット教室に出会いました。
35年前から学習塾を始めて、小学生に教えていたのですが、そこで低学年の子が机の上だけでおもしろくなさそうに習わされている状況は、ちょっと違うなと感じていたんです。“脳を発達させるのは何か”と考えた時に、やっぱり手を使うことだと。物を作ることは総合的に脳みそを使うので、そういうものを探して検討していたところに、ちょうどこちらを見つけました。決め手になったのが家庭も求めやすい値段の手ごろさ。ブロックからいろいろなものを作り出す、特にギアから組むというのが他にはなかったので、ヒューマンアカデミーに決めました。2009年に導入したのでもう15年近くになります。
まず漠然とお稽古事に通っていると、“お金を払っているけど何をやっているのかしら?”と感じてしまうと思うんですね。お子さまがロボットを完成させたら、必ず動画を撮ってそれをLINEで保護者の方に送ってお見せする、お迎えに来られたら必ず成果を見せる。なるべく「今日はこうでしたよ、前より成長しましたね!」と声掛けをします。ここに通わせたらこういうふうになるんだと、保護者の方に実感していただける説明をきちんとするということだと思います。
保護者の方に目的意識をきちんと持っていただく。“この教室で学ぶとこうなります”という変化をお伝えすることです。保護者の方って文句を言うとへこんでしまいますが、子どもがほめられるといい循環になっていくんです。「素晴らしいですね!」と第三者に言われると、親も子どもを見直すんです。お互いWin-Winというか、子どもも親にほめられて言うことを聞くようになる。親にほめられて子どもも教室に対してプラスの思考になっていく。なので、必ずほめることは大事だと思います。
まず続けてくださっているというのが、効果を認めてくださっているという証拠かなと思います。例えば、一旦、中学受験などで中断するお子さまも復会されることがよくあります。中学受験でロボット教室をやめるという話になった時、「学習のモチベーション維持にも大切なことなので、好きなことは続けさせてください」「退会ではなく受験が終わったらまた帰ってこられる、と言ってあげた方が勉強をやる気になりますよ」と復会につなげています。
「ロボット教室を続けて、修了後はうちのスタッフになってよ」と言うと、子どももその気になるようです。私は一回出会って通ってきてくれた生徒は、一生の付き合いと思っています。今は生徒が200人くらいになって、私の立場では一人ひとりに親身に対応するのは難しくなってきていますが、なるべく長いお付き合いをしたいと思っています。
お子さまと一緒にロボットができあがって楽しいと思ったり、新作が出るとお子さまよりテンションが上がっています。ものづくりが楽しくてやっている感じですね。ものづくりで子どもたちが自信をつけることは確かですので、それはやりがいがあります。うちのスタッフもみんな好きだからやっている人がほとんどだと思います。
お子さまが好きだったら、子どもに関わる仕事は自分自身もエネルギーをもらえます。ただし、営利中心でオーナーになって、スタッフだけに任せるというやり方はよくない。やはりご自身で関わっていただけるオーナーの方は、とても幸せになれるのではないでしょうか。そんなに体力がいるわけではありませんし、一緒に楽しむことができる仕事です。(ヒューマンのコンテンツは)プログラミングとロボットが一緒にできるところがいい点で、これから絶対に必要になる技術でもあるし、オーナー自身も一緒に成長できると信じています。