「数字の読み方」を覚えて算数に親しもう
2023/07/10
お子さまが算数をスムーズに習得するには、4歳くらいのうちから数字の読み方を覚えてさせておくことが大切です。あらかじめ数字に親しんでいれば、算数を学びやすくなり、苦手意識を持ちづらくなるでしょう。また、数字の読み方を理解することは、就学前の子どもが「数的概念」を養うための第一歩となります。
とはいえ、子どもの関心を数字に向けさせるのはなかなか難しいですよね。そこでこの記事では、4歳児が数字の読み方を楽しく覚える方法を、大きく4つに分けて紹介していきます。
数字の読み方を覚えるメリット
未就学児のうちに数字の読み方を覚えさせておくと、小学校に入学した後、子どもが算数の授業について行きやすくなります。また、物の数量や順番を数えられるようになることで、日常生活の幅が広がるというのも数字学習の大きなメリットです。
小学校の準備ができる
小学校の算数では、早いうちから計算も出てきます。しかし数字を満足に読めないお子さまにとって、数字と記号しか書かれていない計算式は難解です。文章に数字を加えた文章題も、物を数えるという習慣が予めついていなければ容易には解けません。
そのため、数字を読むトレーニングは4歳くらいから始め、小学校進学に備えておきましょう。早めに取り組むことで、いざ小学校に上がったときも、算数の授業ペースから遅れることが少なくなります。
数の理解の土台づくりができる
数字の読み方を教えるということは、必然的に数字の順番を教えることにもつながります。
0から9まで数字が続き、その次は十の位が1増えて、一の位はまた0から……。こうした数字の順番を理解しておくことは、計算問題を解く上で欠かせません。また、数字の読み方を教えるにあたっては、適当に物を並べて「これは何個?」などとお子さまに数えさせることも大切です。
数字の順序と数え方を早いうちから習得し、計算能力そのものがスムーズに発達していくこと。それが、4歳から数字の読み方を学ばせる大きなメリットといえるでしょう。
日常生活で数字を活用できる
早い時期から数字の読み方を覚えると良い理由は、小学校入学後のような「近い将来に役立つ」というだけではありません。4歳くらいのお子さまにも、生活の中で数を数える機会は意外にもたくさんあります。
- オモチャの数やぬいぐるみの数を確認するとき
- 縄跳びなどの回数を数えるとき
- かくれんぼなどで秒数を数えるとき
ささいな生活の場面で、「いち」「に」「さん」とスムーズに数をカウントできるようにしておくことは、お子さまの日常生活で知能を育む上でとても大切です。
とはいえ、遊び盛りの子どもと真剣に向き合って数字を教えようとしても、なかなか興味をもってくれないでしょう。そんなときは、「数字の教え方のコツ」をひとつずつ実践していきましょう。
子どもに数字の読み書きを教えるときのコツ
小さいお子さまが数字を覚えられるようになるために、数的概念をいくつかのステップにわかりやすく分解して教えるのが有効といわれています。まずは数字の「読み方」3つのステップに分けて動作も取り入れながら理解してもらいます。
- 大人が数字を見せて、発音して聞かせる
- 子どもに数字の発音を真似してもらう
- 大人が数字の発音をもう一度聞かせ、今度は子どもに数字を選んでもらう
そして、数の「数え方」を覚えてもらうステップも同じように大人が手本を示しながら3ステップで進めます。
- 数字の順序を、ゆっくり発音しながら教える
- 目の前に物を置いて、子どもに順番に数えてもらう
- 数字を発音して伝えて、同じ数字になるように物を集めてもらう
数字の概念をまだ理解していない幼い子どもには、数字の読み方と数え方をかみ砕いた上で、繰り返し教えながら定着させることがポイントです。
視覚的なアイテムを使用する
繰り返し練習がカギとなる数の数え方ですが、より効率的に覚えさせるために数字の順序を教える段階から物を取り入れるのがおすすめです。ビーズやおはじき、カウンティングブロックなど、個数の増加が視覚的に分かりやすいアイテムを使ってみましょう。特にカウンティングブロックは、長さが1センチ~10センチの10段階に分かれているため、数の大小を覚えさせるのにも大いに役立ちます。
視覚的なアイテムは、数の数え方のトレーニング以外に、簡単な足し算引き算の学習でも応用できるので、長期的な視点をもって早めにそろえておくと良いかもしれません。
数字の歌やリズムを利用する
数字の発音を子どもに楽しみながら覚えてもらうには、歌やリズムを活用するのも効果的です。数字が歌詞に含まれていて、小さな子どもでも発音できるやさしい日本語であれば、楽しく歌いながら数字の発音を覚えられます。
数字をランダムで発音する歌よりは、1から順に発声していくような数え歌を選ぶとよいでしょう。例えば「いっぽんでもニンジン…」のような歌あそびは、数字の発音と順序を同時に習得しつつ、身近にある物の単位を知ることもできます。たくさんの数字を覚えなくても、数字を生活に取り入れて子どもに覚えてもらいたいのであれば、ラジオ体操や歌に合わせて「いち、に、さん、し」などかけ声を取り入れるのも良いでしょう。
数字のゲームやパズルを利用する
トランプやすごろくなど、数字を扱うゲームを利用すれば、好奇心旺盛で興味がうつりやすい子どもにも手軽に数字の読み方・数え方を教えられます。全員がプレーヤーとして参加できるゲームであれば、子どもに数字を読んでもらうだけでなく、大人が読み上げた数字を子どもに選んでもらう、といった学び方もできます。
例えば「数字かるた」は、読み上げられた数字が書かれたカードを素早く見つける動作を繰り返すことで、数字処理のスピード向上が期待できるゲームです。紙とペンがあれば家でも簡単に作れるので、数字の書き方を教えることもできます。
日常の状況で数字を活用する
子どもに数字の読み方を教える上での最終目標は、子どもが生活の中で自然と数字を使えるようになることです。とはいっても、数字を求めて街を歩き回る必要はありません。時計やカレンダーなど、数字を見られるアイテムは家の中だけでもたくさんあるはずです。「いま何時?」「おかしは何個残っている?」といった質問を子どもに投げかけるなどして、普段から数字や個数を確認するクセをつけさせておきましょう。
数字が読めたら、書きかたや計算もできるようになろう
子どもが数字を読めるようになれば、書き方も理解しやすくなります。小学校で算数を学び始めたとき、数字の読みがあらかじめ習得できていると、子どもにも大きな自信となるでしょう。
とはいえ、保護者の方だけの力で子どもに数字を覚えさせようとすると、かなりの時間と根気が求められます。数字の読み書きができるようになると、数字を使ったかんたんな計算、いわゆる「算数」も理解してほしい…と期待に胸ふくらむこともあるでしょう。一方で数字の書き方や計算を理解してもらうための説明の難しさもあり、自力で子どもに算数を教えることに不安を感じている保護者の方も多いのではないでしょうか。
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