小1プロブレムを防ぐには?入学後に家庭でできる対策をご紹介!
2023/04/28
近年、小学校入学後の子どもが、学校生活にうまく適応できず不安定な状態が続く「小1プロブレム」が問題視されています。新学期が始まって、お子さまが新しい環境に馴染めているか不安に思う保護者の方は多いのではないでしょうか?
そこで今回は、改めて小1プロブレムへの理解を深めつつ、家庭でできる対策や考え方を紹介します。新しい環境に不安を感じるのは大人も子どもも同じですよね。ぜひこの記事が一助になればと思います。
入学後の子どもが陥りやすい小1プロブレム
小1プロブレムとは、小学校に入学してからの学校生活に適応できず、精神的に不安定な状態が続くことで起こる子どもの行動を指します。
小1プロブレムが社会で話題にのぼり始めたのは最近ではなく、実は1990年代後半ごろから問題視されています。
子どもが小1プロブレムの状態になると、学校生活で次のような無意識な行動が見られます。
いわゆる1年生の不適応状況の例
- 時間を守らない…休み時間が終わっても教室に戻ってこない
- 集中力が続かない…授業中、自分の席に座っていられない
- 話を聞かない…授業中や静かにしないといけない時に友だちと話している
- 自分勝手な行動をする…授業中、先生の指示を聞かず遊び続けている …など
これらの行動のように、自分の行動や感情をコントロールできない状態が続くと、子ども自身の成長にも影響を及ぼします。例えば、学校生活がうまくいかないことで、「自分はダメな子なんだ」と思いこみ、自己肯定感が下がってしまったり、学習が遅れて授業についていけないことで、学校を休みがちになってしまったりします。そのため、早めに対策を講じることが必要です。
入学後の環境変化が小1プロブレムを生み出す原因に
小1プロブレムはなぜ起こってしまうのでしょうか。主な原因は小学校入学前後で起こる2つの「環境変化」にあるといわれています。
1. ルールが増え、自律的な行動が求められる
子どもたちにとって、幼稚園や保育園での主な活動は遊びで、自発的に興味を持って楽しむ姿勢が重要視されます。また、先生は一人ひとりに寄り添った関わりをするので、子どもは自分の興味に応じた主体的な活動ができます。
一方、小学校のメインの活動は学びで、時間割などのルールに基づき、全員同じように活動を進めていきます。また、先生の一人ひとりに対する働きかけは、幼稚園や保育園に比べて少なくなるので、子どもはより自律的な行動が求められます。
行動の自由度が高かった幼稚園や保育園での生活から、ルールを守らなければならない小学校の生活へ、入学前後で急な転換が起こるため、子どもが適応しにくい場合があります。
2. コミュニティが広がり、新たな人間関係に適応する必要がある
幼稚園や保育園で関わる大人は、クラスの先生や保護者など一部に限られており、一緒に過ごす子どもも、すでに知っている友だちが中心です。
一方、小学校では、担任の先生をはじめ、複数の先生や他の園から来た子どもなど、新たに関わりを持つ人が格段に多くなります。
このような環境変化は、子ども自身に自分で考えて行動したり、新しい友だちと関わったりする機会をもたらす一方で、大きなストレスにつながることもあります。その結果、子どもが、うまく自分の気持ちを整理できなくなってしまうことにもつながってしまうのです。
家庭でできる、2つの小1プロブレム対策
子どもが学校での環境に馴染めるよう、「時間やルールを意識して過ごせるように声かけをする」ことや「他の子どもと交流する機会をつくる」ことが家庭でできる取り組みとして効果的です。
1. 時間やルールを意識して過ごせるように声かけをする
家庭でも子どもが時間やルールを意識するよう、具体的な時間を示した声かけがおすすめです。徐々に子どもが自分から行動できるように考えさせるような働きかけをするのもよいでしょう。
声のかけ方の例
「6時になったら夜ご飯だから片付けようね」「宿題は16時にやろうね」
「8時になったよ。次は何をする時間かな?」
2. 他の子どもと交流する機会をつくる
家族以外にも他の子どもと関わりを持てる機会をつくると、コミュニケーション能力や思いやりなど社交的なスキルが発達し、小学校の新たな人間関係にも馴染みやすくなります。
活動の例
公園や交流イベントなど、いつもとは異なるコミュニティで過ごせる場所に出かけ、さまざまな子どもと接する機会を増やす。
さらに、日頃から子どもが小学校でどのような気持ちで過ごしているかを知り、寄り添うことも重要です。そのためには、子どもとじっくり話す機会をつくるとよいでしょう。このとき、保護者や周囲の大人は「子どもの気持ちに共感する」「解決策を一緒に考える」の2点を意識しましょう。
子どもの気持ちに共感する
子どもは自分の気持ちを表現し、それを保護者や周囲の大人に受け止められることで、自分の感情を処理できるようになります。学校生活の中で、注意すべき点があったとしても、まずは子ども自身の気持ちを受け止めてあげましょう。
解決策を一緒に考える
子どもは自分だけで適切に問題を対処することが難しいケースもあります。そのため、保護者や周囲の大人は、子ども自身が「どうすべきか?」を考えられるように一緒に解決策を考えるようにしましょう。
例えば、子どもが友だちと小学校でケンカをしたとき、保護者や周囲の大人は、まず「ケンカして悲しかったよね」などの声かけで子どもの気持ちに共感します。その後、「どうすれば仲直りできるかな?」などの解決に導くような声かけをしていきましょう。
小1プロブレムに効く環境適応力は習い事でも身につけられます
ルールを意識した行動や、新しい人間関係をつくる練習をすることで、幼稚園から小学校への環境変化に慣れることが小1プロブレム対策として有効です。しかし、子どもが安心と感じている家庭の環境を突然変えてしまうとストレスの原因となり逆効果です。そこで、習い事など、家以外の比較的小さなコミュニティを活用して、子どもに新しい環境での行動の仕方や人との関わり方を経験してもらうのも効果的な方法の一つです。
特に、「自分の時間」と「みんなで過ごす時間」のメリハリがついていて、知らない人でも関わりやすくなる「共通点」のある習い事は、子どもの心理的なハードルを下げながら環境適応力を育めるため、おすすめです。
例えば、いま子どもに人気のロボット教室は、「決められたルールの中で行動する練習ができる」「年代・学校が違う子どもとの交流で人との関わり方を身につけられる」など、ロボット製作という共通の話題を通じて楽しく学びながら、さまざまな環境に適応する力を養うことができます。
決められたルールの中で行動する練習ができる
先生の話を聞く時間とロボットを作る時間が分かれているため、子どもは時間やルールを意識しながら、メリハリのある活動ができます。また、最初は、お手本となる手順書や写真を見ながらロボットを製作するため、基本的なつくり方を覚えつつ、ロボット製作のルールもおさえられます。
年代・学校が違う子どもとの交流で人との関わり方を身につけられる
ロボット教室では、同じ部屋の中で、さまざまな年齢やコースの子どもが一緒に学びを進めるため、子どもどうしの交流が生まれやすい環境です。「あの子のロボットは上手だから秘訣を教えてもらおう」や「協力して大きなロボットを作れないかな?」などロボットが共通の話題になるため、初対面の子どもともコミュニケーションが取りやすくなります。
また、ロボット教室の先生は子どもにレクチャーをするのではなく、ロボット製作を進める生徒一人ひとりの様子を見ながら、サポートをします。例えば、ロボット製作がうまくいかないときは、一緒に解決方法を考えるので、安心できる環境で大人と対等に接する練習にもなります。
さらに、ロボット教室のオリジナルキットでは約84種類のロボットをつくることができます。毎回教室内で製作するロボットを決めて、説明書を基にロボットを製作していきます。
自分の思い通りに自由に製作し動かすこともできるので、試行錯誤を楽しみながら学べる仕組みになっています。そのため、子どものモチベーションも続きやすく、主体性と社会性の両方を身につける場所として、ピッタリです。
ロボット製作を学びの題材にしているからこそ身につけられる、「論理的思考力」や「課題解決力」が身につけられるのも、保護者のみなさまから選ばれる理由の一つです。子どもの将来を見据えて、今からできる能力育成をロボット教室で始めてみてはいかがでしょうか?
ヒューマンアカデミージュニアのロボット教室では、全国1,600以上の教室で無料体験授業や保護者向け説明会も開催しています。「まずは見学で雰囲気を知りたい」「体験授業で子どもの反応を見てみたい」など、ご興味のある方は、お近くのロボット教室を検索して無料体験教室にぜひお越しください。
保護者の皆さまが、日々の生活に追われ、中々子どものフォローをしきれない部分が多いのは致し方ないこと。子どもが楽しみながら学べるコミュニティを作ってあげることで、解決することもあるかもしれません。まずは一歩、踏み出してみてはいかがでしょうか。
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