「小学生のノートの書き方のポイント」勉強が捗るノートを作ろう!
2021/04/09
お子さまが書いたノートを見たことはありますか?小学校の授業で学習したことを理解できているかどうかは、「授業中に書いたノートを見ればわかる」と言われるほど、ノートの取り方は大切です。先日、こども総研で実施したアンケートでも「ノートの取り方について気になる」という保護者のかたの声が寄せられました。そこで今回は、小学生の宿題や自宅学習に役立つノートの書き方のポイントと教科のコツをご紹介します。
ノートは家で勉強する時の「自分専用の参考書」
ノートには、授業や調べ学習などさまざまな形で得た情報を書くことでインプットし、アウトプットしながら「整理」し、「考える」役割があります。
新しい知識を学ぶとき、教科書や板書をただ書き写すよりも、自分がわかる表現に書き換えてみると考えを整理しやすく、ノートを書きながら思考を整理することにも役立ち、家で勉強するときも復習が進めやすくなるとも言われています。
また、ノートに書くことを通して授業中のふとした疑問や他に関連することの結びつきなどを、さまざまな方向から考えるきっかけにもなります。例えば、「前の単元で習った図形の面積の公式と似ている」などのように勉強中に気になったことをメモするだけでも積極的に学びを深めることにつながります。
小学生のノートの書き方のポイント2つ
ノートを活用しながら学校で習ったことを整理するとき、書き方の「ルール」を決めておくと効率よく学びやすくなります。「有名難関大学生のノートの取り方」や「綺麗なノートの書き方」のノウハウを良く目にしますが、どのノートの取り方にも共通しているのは「書き方のルール化」です。ルールを基にノートをまとめることで、ノートの体裁が整い、時間が経ってから見返してもわかりやすいノートになります。授業の目的がノート作りになってしまわない程度に、始めやすいルールから試してみても良いかもしれません。
【基本1】日付や教科書のページを書く
授業で習った日の日付や、後から見直した日の日付もノートに必ず書きましょう。この時、家で勉強したり、問題がわからなくてノートを見直したりしたときの日付も、都度ノートに書き足すことでお子さまの苦手な単元や授業中に理解できていなかったところを見つける目印にもなります。
またノートに書いた内容が、教科書や練習問題・ドリルのどこのことなのか分かるようにページ数を書くことも忘れないようにしましょう。小学生のお子さまの中には、ノートの内容が教科書のどの内容を書いているのかわからない、のように分からないことを自分で調べずに見過ごすこともあります。
【基本2】大事なところを目立たせる
黒板の板書で強調されていたこと、先生の話の中から自分で大切だと思ったことは、ノートの中で他よりも目立たせてすぐ確認できるようにしましょう。
例えば、覚える公式は色を変えたり、枠で囲ってみる、間違えた漢字の読みは色を変えてみたりすることが挙げられます。
【応用】ポイントをメモする
勉強中に、特に大事だと思ったことをノートに書き加えるようにしましょう。教科書の説明や、問題集の解説をそのまま写すのではなく、馴染みのある言葉にすることで、お子さまの理解がより深まります。例えば、「いつも間違えてしまう計算の横に、ミスの原因をメモとして残しておく」と、次回解く時に前回の失敗を思い出して、注意しながら勉強を進めることができるので、苦手を克服できるかもしれません。
ポイントをメモすることで、お子さま自身のミスを忘れないようにするほかに、記憶を引き出すきっかけの役割もあります。例えば、授業中に先生が教えてくれた話や、聞いていて印象に残った話のキーワードをメモしておくと、家で授業の内容を思い出しながら宿題を進められるので、勉強が捗りやすくなります。
教科別のノートの書きかた
小学3年生から4年生ごろになると、ノートを書くことに慣れてきているお子さまも少なくはないと思います。そこで、いつものスタイルに工夫を加えて、ノート学習の効果を高めるためのステップアップをしてみましょう。まだ低学年のお子さまも、学年が上がった時に勉強しやすいノートが取れるように参考にしてみても良いかもしれません。
国語のノートを取る時のコツ
小学生で習う漢字は、ドリルや練習ノートに繰り返し書いて覚えていきますね。しかし物語文や詩文の学習は、音読や授業プリントだけでは自宅学習が進めづらいと感じているかもしれません。そこで、国語のノートは特に、板書以外の気づきを積極的に書き込んで、自宅学習を進める手がかりにしましょう。
大事なポイントをメモする方法は既にご紹介しましたが、授業中や教科書の音読中に分からない単語や言い回しがあるときは、後で調べるために目印もつけておきましょう。家で分からない言葉の意味や使い方を国語辞典で調べるときに役立ち、学びを広げるきっかけにもなります。
また、授業を受けた後に「授業のまとめ」を書いてみる方法もオススメです。その日の授業を受けてわかったことを書き出すことで、こまめに学習の振り返りができるだけでなく、考えをまとめるためのトレーニングにもなります。
算数のノートを取る時のコツ
算数は授業中も練習問題に割く時間が多くなるため、ノートも計算問題のマルとバツが目立ちがちです。丁寧に問題を読み解き、正解を導くまでの過程をきちんとノートに残すようにしましょう。
文章題を解くときは、ノートに問題の内容を図や式で書き表してみるのがオススメです。計算に慣れている小学生が文章題中の数字だけを拾い読みして式を立てた結果、答えを間違えることはよくあります。問題の難易度がアップし、応用が必要な問題でつまずくことを避けるために、数字を具体的にイメージしながら理解することが大事です。
計算問題は、「問題数をこなせるようになると途中の簡単な計算式を飛ばしてしまいがち」です。ノートに書かなくても頭の中で瞬時に計算できる力ももちろん大事ですが、計算式の省略になれてしまうと、答えが違ったときに、どこで間違えたのか原因を探しにくくなります。間違えた原因が探せないと同じミスを繰り返して苦手になってしまうこともあるので、計算途中の簡単な式も飛ばさずきちんと書くようにしましょう。
また、図形の問題は理解の整理が必要となるので、マーカーで色分けをして「ポイント」を書き込むことでさらに理解が深まります。
今回は小学生のノートの取り方を紹介しました。新学期の授業はノートの書き方を「ルール化」して、お子さまなりの工夫ができるようになると、これまで以上に学習の成果が高められるかもしれません!ぜひお子さまができるところから始めてみてくださいね。