「算数のつまずきポイント」をチェック!苦手克服のための方法【後編】
2021/02/26
前の学年までは得意だった算数の成績が突然下がり、お子さまが算数嫌いになってしまった、という経験をしたことがあるかたもいるのではないでしょうか?積み上げ式で学んでいく算数では、苦手意識を早めに克服しておくことがお子さまの成績アップにもつながります。今回は、お子さまが算数を苦手になる理由を踏まえて、親ができる算数の学習の工夫を紹介します。
前編の算数を苦手になる理由も合わせてご覧ください。
子どもの算数の問題を一緒に整理してみる
お子さまが算数の練習問題を解いて答え合わせをした後、間違えた問題を一緒に考えて苦手克服をサポートしてあげましょう。
計算問題は自分で答え合わせをすることが多いですが、間違えた問題(=つまずきポイント)をそのままにしてしまうと、きちんと理解をせずに進めていくこととなり、いつの間にか苦手になってしまうことがあります。どうして間違えたのか、どこで間違えたのか、お子さまと一緒に苦手ポイントの原因さがしを手伝ってあげることで、自分で問題に向き合えるようにしましょう。一度、間違えた問題の原因がわかると、次回から自分のつまずきポイントに注意して問題を解くようになります。前回間違えた問題をスラスラと解くことができるようになると自信がつき、意欲的に学習を進めてくれるようになります。
【つまずきポイントの探し方の例】
●どうやって解いたか声に出して説明してもらいながら最初から解き直す
(声に出すことで自分がした間違いに気づくこともあります)
例:「Aさんが分速100メートルだから、まずは分速を時速にして…」
●問題で使った公式をノートの板書や教科書で確認しながら整理する
例:「道のりを求める公式は、速さ×時間だから…」
●問題文の中で「分かっている情報」と「求める情報」を整理する
・音読してみる
・大事な情報を区別する
・必要に応じて図に書いてみる
●授業で「わからなかったところ」にマークをつけておく
・板書の説明文の中でわからなかったところ
・計算問題で解き方がわからなかったところ
・間違えた問題
日常生活で子どもと算数を実践してみる
前編では算数が苦手になる理由の一つとして、公式や計算の解き方だけを覚えてしまうとことがあると紹介しました。算数が苦手なお子さまにとって、学校の先生の説明や、教科書の文章だけで考え方を理解するのは簡単なことではありません。
そこで、普段の生活の中で、同じ考え方や実生活で使う場面を教えてあげ、子どもがイメージしながら考え方を理解できるようにしましょう。普段の生活と結びつけることで、より具体的に考えることもできるようになるだけでなく、文章問題で式を立てる時の練習にもなるのでオススメです。
●買い物にいったとき
・買い物かごに入れている商品の合計金額を計算してもらう(足し算、引き算、かけ算、わり算)
・グラム単価の商品の計算をしてもらう(かけ算)
・割引商品の割引後の価格を計算してもらう(わり算)
●家で
・おやつを人数分に等分してもらう(分数、角度)
・料理で使う調味料の文量を測ってもらう(単位、分数)
・宅配ボックスに入る荷物の量を教えてもらう(体積)
算数の習い事に通わせてみる
普段の生活の中での算数の意識付けや、問題を一緒に解いてつまずきポイントを探す、といった自宅でできる方法もありますが、「仕事や家事で忙しく時間がとれない」「親の説明で子どもが理解してくれるか不安」のような悩みを抱えている保護者の声もよく聞きます。そんなときは、お子さまを「算数教室」に通わせてみるのも一つの方法です。算数教室は、算数を楽しく学びながら、思考力の土台を養います。座学が中心になりがちな学校の授業とは異なり、教室内で活動やゲームなどを行いながら算数・数学を学習したり、AIを活用して個人の習熟度に合わせた問題を解くことができるものもあります。このような算数の学習スタイルは、苦手ポイントをなくして一つひとつの理解を促すことができるので、算数が苦手なお子さまのいる家庭や、子どもが将来算数嫌いにならないようにしたいと考える保護者の中で注目を集めています。新学年を迎えるこの時期に、お子さまの学習レベルや目的に合わせて、算数教室を探してみてはいかがでしょうか。
算数の学習では、たくさん問題を解いて練習することももちろん大切ですが、思考力を養うための「なぜこの式を使うのか」や「どうやって考えればよいのか」といったステップもとても大切です。お子さまが計算問題に正解するだけでなく、学年があがって新しい単元も意欲的に学べるように算数への理解を意識してみましょう。算数を日常生活の中で身近な存在にしていくことで、算数学習に対する自信が身につき、ステップアップをしながら難しい問題も解けるようになります。