小学校入学に向けた「準備運動」はしていますか?新一年生の学びをスムーズにするために自宅でやっておきたいこと【後編】
2021/01/29
そろそろ新生活の準備を始めるご家庭も多いのではないでしょうか。特に、お子さまが小学校に入学されるご家庭では、学校で使う道具を買い揃えること以外にも、準備することが多く大変かもしれません。そのような中で意外と見落としてしまうのが「勉強の準備」です。小学校1年生の授業は、専門家の間でその後のお子さまの「学習意欲」を左右するといっていいほど重要視されています。子どもが入学後気持ちの良いスタートを切るためにも、入学前に勉強に関する準備をしておきませんか。
前回の記事では、入学前の「学習準備」のうち国語の授業に向けた準備を紹介しました。今回は、入学前の「算数」「英語」の準備と、今後子どもたちが身につけるべき学び方をご紹介します。
自宅でできる小学校入学前の学習準備(算数編)
小学校1年生では主に、数字の読み書き、足し算・引き算、時計の読み方を学習します。中でも、「足し算・引き算」での「繰り上がり」の概念や「時計の読み方」は、多くの子どもたちがつまずきやすい分野です。
「繰り上がり・繰り下がりのある計算」への対応方法として、具体物を用いて数の感覚を磨いておくことが有効です。おはじきなどの「身近な小物」を使って「10のまとまり(10進法)」で考える癖をつけていくのもよい方法です。
数の数え方の他にも「時計の読み方」も慣れるまでに時間がかかります。アナログ時計をリビングに置いて、日常生活で「4時になったら買い物に行こうか」「7時10分前になったら歯磨きしようね」といった声かけを通して、時計の読み方に慣れさせることがおすすめです。
自宅でできる小学校入学前の学習準備(英語編)
昔と違い、今では英語の授業が小学校から必修化されています。しかし、小学校入学のタイミングで、焦って難しい単語を覚えさせる必要はありません。入学前の段階では、ABCの歌などを親子で歌って、英語に親しむ機会を作ることがおすすめです。
また、簡単な英語で楽しみながら見られるアプリや動画を活用するなど、とにかく「英語って楽しい」と感じてもらい、英語への入口を作ってあげることで、その後に本格的な授業が始まってからも苦手意識が少なく学習に向かうことができます。早いうちから英会話教室で慣らしてあげるのもおすすめです。
今の子どもたちに求められるのは「答えを探す学習」
ここまで小学校1年生の学習準備について紹介してきましたが、これらの学習準備は決して、テストでいい点数を取るためのものではありません。あくまで、一生を通じた学習のスタート地点でつまずかずに、勉強への意欲を持ってもらうための「準備」です。
大人がテストの点数に一喜一憂しすぎると、子どもは現代社会における「勉強のあり方」を見失ってしまう恐れがあります。今の子どもたちに求められるのは、自分で答えを探す力を養うことにあります。なぜなら、様々なテクノロジーが登場し、激しく変化する現代社会では、明確な答えのない問題に直面することがほとんどだからです。正解のないなかで、最適解を探す力を身につけるには、論理的思考力や創造力などの次世代に必要な力を鍛える学習、つまり近年注目の高まっている「STEAM教育」が有効です。
STEAM教育はご家庭でも実践することができます。具体的な方法は(【小学生】プログラミング教育に役立つ!?親子で論理的思考力を鍛えよう)を参考にしてみてください。
また、ご家庭でSTEAM教育を実践することが難しいときは、習い事を通して、論理的思考力・問題解決力を鍛える方法もあります。例えば、ロボット教室は、ロボットの組み立てを通して、構造や機械の動きを論理的に考えられる習いごととして注目されています。お子さまが自分で答えを探す力を身につけながら、勉強の楽しさを感じることができるかもしれませんよ。