小学生からの【お金教育】でまわりに差がつく!お金について学ぶメリットと方法【前編】
2021/01/18
お金の仕組みや使い方について、お子さまと話をすることはありますか?気軽にできるお金教育の一環として、お小遣い制もありますが、ただお小遣いをわたすだけでは、お子さまが成長する機会を逃しているかもしれません。
では、子どもへの「お金の教育」では何を意識すれば良いのでしょうか?今回は、小学生から始めるマネー教育のメリットと家庭でできる工夫を2回に分けてご紹介します。
お金の教育とは
お金の教育とは、お金のはたらきや仕組みを理解し、毎日の生活との関わりを一緒に考えることで自分自身の価値観を磨いていくことです。海外では、「金融教育」を義務教育に組み込んでいる国もあるほど、重要な教育分野のひとつとして位置付けられていますが、日本では、一部の学校で取り上げられているほどで、「金融教育」への関心はまだそこまで多くないようです。
お金の教育には、「お金の種類」「お金の管理方法」「お金の使い方」など、お金を実際に使ってみないと理解できないことも多くあります。そのため家庭で子どもの金融教育をするには、やはりお金にふれる機会を増やせる「お小遣い」を活用するのがおすすめです。
メリット1. 子どもの自律心・自立心を育てる
お金教育のメリットの一つとして、子どもの自律心が育まれることが挙げられます。
お金の管理を子どもに任せると、お金の使い道を自由に決めることができる一方で、さまざまな制約も発生します。子どもは「欲しいもの」「買えるもの」「必要なもの」を考え、お金を使うタイミングを自分で判断しなければなりません。自分のお金で欲しいものを買うこともできれば、欲しいものを買うために、時には我慢が必要なこともあります。大人に言われなくても、子どもが自発的に自分をコントロールできるようになるので結果的に自律心の向上につながります。
また、お金の知識や使い方を学びながら、やり繰りを続けていると、成功体験だけでなく、無駄遣いなどの失敗も経験するようになります。そういった失敗の積み重ねから、現実的な使い方を学び自立心が養われます。
メリット2. 数の概念や計算力が鍛えられる
子どもが自らお金の使い道を決め、自分自身でやり繰りすることで、日常的に計算をする機会が多くなります。そのため、管理能力だけでなく、計算力の向上も期待できます。
例えば、普段の生活で何気なくやっているお金の計算では、収支をまとめるときは「足し算」や「引き算」を使い、お店で合計金額を出すときには「足し算」だけでなく「かけ算」、割引の時は「引き算」や「わり算」、そしておつりの計算もしていますよね。さらに、商品を購入するときは、レジで手持ちの金額と購入金額を見比べ、計算する素早さも必要になるので、子どもの「瞬発的な判断力」や「計算スピード」を伸ばすには絶好の機会と言えます。
また、貨幣を覚えることも「お金の教育」で大事なポイントになります。子どもは硬貨や紙幣を自分の手に取り「両替の概念」を理解していく中で、数の概念をより深く学ぶことができます。例えば硬貨の両替は、十円玉が10枚で百円玉1枚と同じ金額になり、百円玉は10枚で千円札1枚と同じ価値になります。貨幣にはこのような両替の組み合わせがたくさんあるので、小学1、2年生で習った「数の概念」を実践的に復習することもできます。
メリット3. 金銭感覚が養われる
子どもにお金のことを話したり実際にお金を使ったりすることで、子どものうちから金銭感覚を磨くことができます。買い物の経験を通して値段と品質の違いを理解し、お金が有限であることの自覚が芽生えるようになります。また、モノの価値を判断するときに金額を考慮する癖がつくため、客観的にモノの価値観を理解できるようになります。
例えば、子どもに人気のTVゲームの値段は、駄菓子の数百倍もしますよね。普段から自分でお金を使う習慣があれば、身近にあるモノの価値に気づけるので、大事に使うようになるかもしれません。
幼い頃に身についた金銭感覚は将来の考え方にも影響する、と言われています。そのため、子どものうちからお金の教育を通して、現実的な金銭感覚を身につけることで大人になったときにさまざまな場面で役に立つでしょう。
1月22日公開の『小学生からの「お金教育」でまわりに差がつく!お金について学ぶメリットと方法【後編】』では、家庭で金融教育を実践する際のポイントをご紹介します。お楽しみに!