新型コロナでも負けない!海外の休校対策と自宅学習事情 ―ベトナム編―
2020/04/24
新型コロナウイルス感染症に罹患された方々に、謹んでお見舞い申し上げますとともに、一日も早いご快復を心よりお祈り申し上げます。
新型コロナウイルスの感染拡大により、世界中で、休校や外出規制などの措置がとられています。
ヒューマンアカデミーこども教育総合研究所では、日々大変な思いをされている保護者の皆さまや子どもたちに寄り添っていきたいという想いから、世界各地の海外特派員による現地レポートの紹介を通して、世界中で前向きに頑張る人々のノウハウやメッセージをお届けしたいと考えております。
「こんな考え方あったんだ」や「世界でも同じように頑張っている人がいるんだ」など、日々の生活のヒントにしていただけるよう、各地のリレー形式で記事をお届けしてまいります。
前回の北米(カナダ・アメリカ)に続いて、今回はベトナムへバトンパス!
ベトナムの現地レポート
ベトナムには「テト」と呼ばれる旧正月があり、それが明ける2月3日から新学期が始まる予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため外出制限や休校などが続いている状況です。2月ごろは長期休みの延長線として、外出や旅行などに出かけるケースもあったようですが、現在は国の強力な社会的隔離措置として市内バスも走っていないため、外出を控えている人がほとんどです。この措置は4月中旬までに延長されており、こういった制限措置の結果からか4月22日現在、6日連続で新規感染者ゼロとなっており、感染者数は減少傾向にあるようです。
それではベトナム駐在の金さんより、休校中の様子と家庭でできるICT教育についてのレポートを紹介します。
スマホを使ったコミュニケーションで「自宅でICT教育」にトライ!
ベトナムでは、駐在のお子さまや現地のお子さまなどが通う「インターナショナルスクール」も増えており、オンラインで使えるコミュニケーションアプリで授業を受けたり、学校向けのWebサービスで課題を提出するなど、自宅学習のサポートがあります。
ただ、一般的な公立小学校の場合は、オンライン教育への導入が十分ではないという状況も見られます。そのような状況の子どもたちは、ネットゲームやテレビアニメを見るなどして自宅や郊外にいる祖父母の家で過ごしている場合も多いため、学習環境に差が出ていることも事実です。
こうした環境の違いのなか、工夫してお子さまの学習に取り組んでいる家庭もたくさんあります。
就学前のお子さまがいる知人は「文字は読めてもまだ書けないので教えてあげたいけど、仕事があってあまり時間がとれない。」と悩んでいました。
そんなときに知人がふと思いついたのが、お子さまの「スマホデビュー」。このタイミングで、スマートフォンを使って文字学習をやってしまおう!という「自宅でICT教育」のような考え方です。
さっそく子ども用のスマートフォンにチャットアプリをインストールし、親戚数人とつながるように設定。親戚には、事前に「子どもが暇な時に付き合ってほしい」と依頼をしておき、通信ができるようにします。
チャットでは文字のやりとりとなるため、自分で考えながら文字を打ち、時間もかかりますが頑張ってコミュニケーションを楽しんでいます。子どもがチャットでのやりとりに集中している間に家事などが済ませられるため、とても助かっているのだとか!
私もこの知人の子どものチャット仲間に入っていますが、気軽に楽しく対応しています。デジタル時代の文通のような感じでしょうか(笑)。
お子さまにスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を使わせることを懸念する保護者の方も多いとは思いますが、子どもたちはこれからのAI時代を生きていく世代なので、セキュリティ対策やルール決めなどをしながら学習ツールとして発想を転換してしまうのもおすすめです!
毎日の食事にデリバリーサービスを活用して時短!スーパーもデリバリーに!?
ベトナムは幸い、食材も豊かでデリバリーサービスが発達しているので、スーパーにわざわざ行かなくても自宅にいながら好みの食材を買うことができます。
また、食材だけではなく安くておいしい料理を単品から注文することができるので、時間がない時はとても助かります。
最近は配車サービス大手が新しいサービス領域に挑戦しており、なんと「スーパーのデリバリー」を開始しました!
これから、ますます良い食材が手に入りやすくなるのでは?と期待しています。
コロナがもたらした変化で、新しい自分を発見!
一日も早くコロナウイルスが終息するようにと願う一方、価値観や生き方にも大きな変化が現れていると感じます。かくいう私自身、少しずつ変化が起き始めました。
もともと自炊しないタイプの人間だったのですが、この状況になり自炊を強いられることが多く、始めてみたら「意外と楽しい!」と感じている自分がいます。眠っていた炊飯器も再利用できて、物を救えた気持ちにもなったり(笑)。日常の生活が戻ってからも自炊を続けてみようかなと思っています。
ぜひみなさんもこの機会に、いろいろと挑戦してみてください!