縁起を担いでいざ勝負!海外で食べられている験担ぎ飯
2020/01/23
受験シーズン真っ只中。受験といえば「勝つ」にあやかったカツ丼などの勝負が定番ですね。日本ではお馴染みの勝負メシ文化、実は海外にもあるようです。今回はアジア地域で受験前にどのような食べ物が験担ぎで食べられているのかご紹介します。
中国
中国をはじめとする東アジアの地域では、日本のように名前に縁起の良い言葉を含む食べ物が受験生の間で好んで食べられているようです。例えば、リンゴ。もともと中国では赤色に祝いごとの意味があり、好んで使われる傾向があります。さらに中国語でリンゴの発音は「苹果(ピン グゥォ)」。これは中国語で安全や平穏を意味する言葉と同じ読み方なのだそう。試験の時期になると、受験生の合格を祈願して験担いだリンゴ料理やリンゴを使ったデザートを提供する飲食店や学校があるようです。生徒たちが無事試験に合格するようにという気持ちが込められているのですね。
また中国では、カシューナッツを使った炒め物などの料理も受験生を応援する勝負メシなのだとか。カシューナッツは中国語で「腰果(ィアォ グゥオ)」。「祈願」を意味する中国語と発音が似ており、合格を祈願する受験生にはうってつけの食べ物ですね。
韓国
韓国で受験シーズンになるとよく見かけられるのが飴。韓国の「엿(ヨッ)」という伝統的な飴は粘り気があり、その粘り気に「ヨッを食べると試験にくっつく」=「志望校にくっつく」=「試験に受かる」という意味が込められているようです。試験の時期になるとたくさんの種類の合格飴が店頭に並び、受験生を応援する雰囲気が街のあちこちで見られます。
飴と同じように粘り気があるお餅も韓国では験担ぎメシの一つです。試験に向けて勉強し身につけた知識が「くっついて(定着して)流れ出ないように」という願いが込められています。このように韓国では「付く」=「試験に受かる(付く)」という言葉になぞらえて粘り気のある食べ物が受験の勝負飯として親しまれています。
一方でわかめなどのヌメリのある食べ物は触感が「滑る」を連想し、「試験に滑る」や「知識がすべて流れる」という不吉な言葉に繋がるので、好まれない人もいるようです。日本でも受験生がいる家族は「滑る」を連想する言葉や動作を避けているように、韓国の受験生も「滑る」という言葉には敏感なのですね。
インド
インドの受験生の間では、甘くしたカード(牛乳などの乳製品を発酵させたヨーグルト状の食品)を受験の日に飲むことで気持ちを落ち着かせる習慣があるようです。インドの人たちにとってのカードは、主食に添えて毎日食べられるほど慣れ親しんだ食品。また、乳製品に多く含まれるカルシウムは脳神経が異常に興奮するのを抑えるはたらきもあります。試験の日もいつも通りカードを食べることで、平常心で落ち着いて試験に臨めるようにしているのかもしれません。
西洋地域のブレインフード
東アジア地域では試験の合格を祈って験担ぎをするのに対し、北米・ヨーロッパ地域では栄養面を考慮した食べ物で試験に備える人が少なくないようです。脳を活性化させる食べ物は“brain food(ブレインフード)”と呼ばれ、試験が近づくと積極的に食事に取り入れる人が多いようです。
例えばクルミなどのナッツ類。ナッツに含まれるオメガ3脂肪酸は動脈硬化を予防するため体内の血流が良くなり、脳に必要な糖や酸素をしっかり運べるようになります。その結果、脳の機能が良くなると言われています。クルミの他にも、免疫力を高める栄養素を含むアボカドや、カフェインを含むダークチョコレートがブレインフードとして好まれています。
お子さまを験担ぎ飯で応援
いかがでしたでしょうか。カツ丼などだけでなく今回紹介した海外の勝負飯や、ご家庭のオリジナル勝負飯で頑張るお子さまを応援してみませんか?